1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03302026
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
大頭 仁 早稲田大学, 理工学部, 教授 (10063520)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 哲理 早稲田大学, 人間科学部, 助手 (30223259)
岩崎 常人 産業医科大学, 助手 (90160100)
鵜飼 一彦 北里大学, 医学部, 講師 (20129232)
畑田 豊彦 東京工芸大学, 工学部, 教授 (20148034)
野呂 影勇 早稲田大学, 人間科学部, 教授 (70122851)
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Keywords | 立体視 / 両眼視 / 調節反応 / 瞳孔反応 / 視覚誘発脳波 / 立体映像 / 立体感 / 臨場感 |
Research Abstract |
本年度は二眼式立体映像システムを刺激として用いて,同映像に対する視覚系の各種反応から両眼立体情報処理機構を検討した.本年度行った測定および得られた知見を以下に述べる. (1)視覚機能測定による研究 二眼式立体映像観察前後の眼球調節反応および瞳孔反応の変化を測定し,同映像が視覚機能に与える影響等を検討した.測定結果から,平面映像を観察した後に比べ調節機能の変化が大きいことがわかった.また,映像観察距離(視距離)により観察後の変化の様子が異なること,調節機能の変化を瞳孔反応が補うように反応していることがわかった.これらより,立体映像観察による視覚機能変化は単なる疲労ではなく,視覚システムそのものに影響を与えていることが示唆された. (2)視覚誘発脳波測定による研究 二眼式立体映像観察中の視覚誘発脳波を測定した.大脳視覚野に近い後頭部を測定点とした.両眼視あるいは立体視に関係のある波形が立体像呈示後190msec付近に表れる結果を得た.得られた全体の波形を主成分分析法により詳細に解析し,その波形の意味をさらに明確にすることを来年度に行う予定である. (3)心理評価による研究 立体映像における各種の条件を変えると,観察者の主観的評価がどのように変るかをしらべ,両眼立体情報処理における認知構造を検討した.観察者が評価に用いる言葉で,例えば「立体感」と「臨場感」は別の印象に対して用いられていた.これらの印象を与える映像条件を来年度の研究により明らかにする予定である.
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