高度学術インタ-ネットワ-クの構築と高度応用技術の研究

1991 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 03302034
• Research Institution: Tohoku University
• Principal Investigator: 野口 正一 東北大学, 応用情報学研究センター, 教授 (80006220)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 金沢 正憲 京都大学, 大型計算機センター, 助教授 (80027599) ; 根元 義章 東北大学, 大型計算機センター, 教授 (60005527) ; 宮原 秀夫 大阪大学, 基礎工学部, 教授 (90029314) ; 坂田 真人 秋田大学, 鉱山学部, 教授 (60006335) ; 石田 晴久 東京大学, 大型計算機センター, 教授 (70017317)
• Keywords: コンピュ-タネットワ-ク / 学術情報ネットワ-ク / 学内ネットワ-ク / LAN / ネットワ-ク間相互接続 / TCP / IP / インタ-ネット / ネットワ-ク応用

Research Abstract

我が国の学術を一層進展させるために,研究者間で自由にかつ高速に情報の流通が図れる学術ネットワ-クの構築とその活用を目的とする本研究では,JAIN(Japan Academic Interーuniversity Network)を構築し,その運用を通して研究開発を進めている。JAINは学術情報センタ-のパケット交換網を利用し,各大学に設置してあるTCP/IPル-タを相互接続する実験ネットワ-クであり,平成4年3月現在,北海道大学,東北大学,東京大学,慶応大学,名古屋大学,京都大学,大阪大学,九州大学を中心し,45大学が参加している。平成3年度には,このJAINを利用して,主として以下に述べるネッットワ-ク管理技術の研究を行った。
(1)それぞれの学内ネットワ-クに適応するゲ-トウェイ機能の解明とネットワ-ク管理技術の開発
(2)パケット交換網,専用機,ISDNなど各種回線に適合できる経路制御方式の開発
(3)インタ-ネットワ-クの運用管理の検討
ネットワ-クの利用と運用を通してネットワ-クに係わる諸問題を明確にするとともに,ネットワ-クを活用した研究者相互の討議を経て幾つかの問題を解決した。特に,ネットワ-ク動作状況の定量的に掌握し,これに基ずき実施した研究において成果が得られた。これらの成果をシンポジウム「日本におけるアカデミック・ネットワ-クの相互接続の諸問題」 (平成4年3月11日 於東京大学)で中間報告として発表し,ネットワ-クの構築,管理あるいは利用に関心のある多数の研究者と討議した。一方,高度利用については,マルチメディア通信の各種応用とそのインプリメント方式そして実験について研究を進めた。

Research Products

• [Publications] 野口 正一: "インテリジェントネットワ-クと知的コミュニケ-ション" 電子情報通信学会論文誌. J74ーBーI. 843-854 (1991)
• [Publications] 稲井 寛,宮原 秀夫 他: "パケット交換網におけるパケット分割を考慮したメッセ-ジ転送遅延の性能解析" 電子情報通信学会論文誌. J74ーBーI. 987-996 (1991)
• [Publications] 岡崎 直寛,野口 正一 他: "LOTOS仕様からの効率的な試験系列の生成法" 電子情報通信学会論文誌. J74ーBーI. 733-747 (1991)
• [Publications] H.Miyahara: "ATM:A Most Promising Switching Technique for BーISDN" IEICE Trans.on Communication. E74. 747-751 (1991)
• [Publications] M.Sakata,Y.Nemoto et al: "Considerations on the Design Methods of Hierachical LargeーScale Local Area Networks" IEICE Trans.on Communication. E74. 2747-2755 (1991)
• [Publications] 野口 正一: "「高度学術インタ-ネットワ-ク構築と高度応用技術の研究」日本におけるアカデミック・ネットワ-クの相互接続の諸問題シンポジウム論文集" 文部省科学研究費補助金総合研究(A), 121 (1992)