1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03304018
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Research Institution | TOKYO UNIVERSITY OF AGRICULTURE AND TECHNOLOGY |
Principal Investigator |
塚本 良則 東京農工大学, 農学部, 教授 (60014924)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小川 滋 愛媛大学, 農学部, 教授 (30037973)
太田 猛彦 東京大学, 農学部, 教授 (50134797)
小倉 紀雄 東京農工大学, 農学部, 教授 (30015127)
竹下 敬司 九州大学, 農学部, 教授 (20117154)
木平 勇吉 東京農工大学, 農学部, 教授 (30021083)
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Keywords | 森林破壊 / 水循環 / 森林生態系 / 水質 / 降雨流出 / 人間活動 / 森林管理 |
Research Abstract |
各研究者が本年度の研究成果を各人で学会誌等の論文にまとめること,及び本年度を含めた過去の研究成果をもとに各人の分担課題に関係するテーマで取りまとめを行った。 塚本は昨年度共同研究を行ったMike Bonell氏とオーストラリヤ北東部の熱帯林の水文試験地のデータをもとに森林破壊による土壌透水係数,降雨流出の変化をとりまとめ,他地域の熱帯雨林と比較した。 竹下は古代から森林破壊が続き,今日でも良好な森林がみられないギリシヤにおける研究成果とニュージーランド,インドネシヤにおける調査結果を比較しながら,森林破壊と水環境の変化につき取りまとめた。 木平は森林の多様性,特続性,生産性を考慮に入れて,森林の土壌と生態系の破壊をともなわない森林利用を行うため,森林モザイク論を提示して森林の利用と保全を両立させる道を探ぐった。 小川は森林生態系破壊のなかでも,最も広域に,短時間で起り,破壊度が高い森林火災につき,動植物への影響,土壌への影響,降雨流出系への影響,大気への影響につき整理して森林火災の全体像を示した。 福嶌は日本の明治以降の森林荒廃の社会的背景と荒廃により降雨流出等がドのように変化するかにつき研究成果をとりまとめた。 岩坪は森林生態系における物質循環の立場から,森林の水質浄化機能を研究し,森林における水質の重直変化を中心に,降水から河川流出水までの水質形成につき論じた。 小倉は地球規模の水環境問題を海洋汚染,森林伐採,酸性雨,温暖化につき整理して,地域の水環境問題を都下の野川湧水の水質について長年の観測結果をもとに考察し,人間活動にともなう水環境の変化として取りまとめを行った。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] 福嶌 義宏: "隣り合う5つの小流域群における降雨流出の相違" 京都大学演習林報告. 64. 88-101 (1992)
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[Publications] 太田 猛彦: "山体地下水研究へのアプローチ" 第4回水資源に関するシンポジウム論文集. 59-70 (1992)
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[Publications] L.SAMARAKOON: "A method to minimige reference data in classifying satellite remote sensing data into land cover clsses" Proceedings of Conference for Pacefic Ocean Environments and Probing. 2. 952-957 (1992)
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[Publications] 大類 清和: "降雨イベントの溶存物質の流出特性と流出成分の分類" 日本林学会誌. 74. 203-212 (1992)
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[Publications] 島田 緑子: "山地流域における地下水・渓流水のSiO_2濃度形成" 水文・水資源学会誌. 5(2). 3-11 (1992)
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[Publications] 徳地 直子: "酸性雨と森林生態系の物質循環" 森林立地. 34. 14-19 (1992)
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[Publications] 塚本 良則: "森林水文学" 文永堂, 319 (1992)
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[Publications] 岩坪 五郎: "造林学" 朝倉書店, 200 (1992)