Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川井 秀一 京都大学, 木質科学研究所, 助教授 (00135609)
屋我 嗣良 琉球大学, 農学部, 教授 (70045110)
鈴木 正治 東京農工大学, 農学部, 教授 (90126293)
大熊 幹章 東京大学, 農学部, 教授 (80011906)
只木 良也 名古屋大学, 農学部, 教授 (30126685)
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Research Abstract |
この研究課題は,この数年にわたって,世界の学術・産業・政治で,再重要の中心課題の一つに浮上してきた。そのために,学術的根拠を踏まえるものから市民運動まで,その論点には大きな広がりがある。 1. 研究目的: この課題への社会の現実を認識するとき,学術的根拠で論点を明確にして,「環境問題」と「資源問題」を整合させて社会のニ-ズに応えるように,論理的な根拠を提示する必要を認めた。 2. 初年度の研究成果:第1回会合(8月開催)で,『研究推進の理念』のあり方を討議して,得られた学術的論点に関する合意点は,次のとおりである。この研究組織では,1)「森林に収束する科学」の視点で,地球環境問題に対処し,2)「人間〜自然系の相」を認識することが,この研究課題の基本であり,3)加えて「工業システムと自然の相」を整合させるための研究志向が確認された。これを承けて,分担課題ごとに各論の視点が報告され,総合的な研究目標が設定された。 第2回会合(11月開催)では,前回の会合での合意点を承けて,1)「財」として森林を評価するときの視点を,Schumacherが提言する第1次財と第2次財に求め,2)森林破壊を地球規模の炭素循環および遺伝子資源で論じ,3)林材工業のエネルギ-消費量と構造別住宅のエネルギ-投入量を調査し,4)木質資源のリサイクルと利用システム5)木造住宅の居住性維持のためのエネルギ-消費,6)木材の耐久性向上による環境破壊の諸点について,数値デ-タを中心に成果を得た。 3. 発足させた研究成果の具現化: 1)デ-タベ-ス構築=(1)アジアに生育し,木材資源と見なされている樹木の一般名・学名・比重の検索デ-タベ-ス,(2)国際規模の金平コレクションについて,木材組織デ-タベ-ス,(3)関連研究文献・資料のデ-タベ-スを作成開始した。2)学会規模で,類似課題の研究分科会を来年度から発足させる。
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