1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03304051
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Organization for Medical Research |
Principal Investigator |
矢原 一郎 東京都臨床医学総合研究所, 細胞生物学研究部門, 研究員 (60109957)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永田 和宏 京都大学, 胸部疾患研究所, 教授 (50127114)
香川 靖雄 自治医科大学, 医学部, 教授 (30048962)
石浜 明 国立遺伝学研究所, 分子遺伝研究部門, 教授 (80019869)
伊藤 維昭 京都大学, ウィルス研究所, 教授 (90027334)
由良 隆 京都大学, ウィルス研究所, 教授 (20027311)
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Keywords | ストレス応答 / ストレスタンパク質 / 転写制御 / 突然変異 / タンパク質間相互作用 / 分子シャペロン / タンパク質キナ-ゼ / 分泌 |
Research Abstract |
(1)大腸菌のストレス応答を調節支配する遺伝子(rpoHなど)の突然変異株を各種単離し、それらの遺伝子産物の分子機能を解析した。特にストレス応答においてストレスタンパク質遺伝子の転写を支配する因子 ^<32>αがストレスによって安定化される機構が明らかにされた(由良、市川、榊原、石浜、饗場)。(2)大腸菌の分泌膜透過に関与するストレスタンパク質の作用機構を突然変異株を利用して解析した(伊藤)。(3)ストレスによって染色体DNAのトポロジ-が変化する現象を見出し、それに関与するタンパク質および他の分子を検索した(関水)。(4)酵母のストレス応答を支配する遺伝子の欠損株を単離し、ストレス応答の素過程を明らかにする糸口を見出した。(深沢、中村)。(5)好熱菌のストレスタンパク質遺伝子を単離し、高温に増殖する菌もさらに高温によってストレス応答を誘導できることを明らかにし、その転写制御を解析した(香川)。(6)ストレスタンパク質の転写を支配する機構を従来とは異なる角度(例えばmybによる支配)から解析し、その発現の新しい意味を示唆する結果を得た(石井、丸野内)。(7)主要なストレスタンパク質であるHSP90の分子状態、ドメイン構造、アイソタイプ特異性、結合タンパク質の同定、その結合の性質解析などを多面的に行い、細胞におけるHSP90の分子機能を明らかにした。特に、HSP90がカゼインキナ-ゼIIの分子状態を正常に保持し、その活性を高く保つのに機能していることを明らかにしたのは注目すべきである(矢原、田島、堀米、根本)。(8)もう一つの主要ストレスタンパク質HSP70の新しい分子機能を明らかにした(東)。(9)マイナ-ながらも特異的な分子機能を示すストレスタンパク質、HSP47(コラ-ゲンのシャペロン)、HSP40、酵母Bipを総合的に解析し、それらの構造と機能を明らかにした(永田、河野、大塚)。
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[Publications] Nagai,H.,Yuzawa,H.& Yura,T.: "Sensitization of Escherichia coli cells to oxidative stress by deletion of the rpoH gene encoding the heat shock sigma factor." Proc.Natl.Acad.Sci.USA. 88. 10515-10519 (1991)
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[Publications] Hirayoshi,K.,Nagata,K.et al.: "HSP47; a tissueーspecific,transformationーsensitive,collagenーbinding heat shock protein of chick embryo fibroblasts." Molecular Cellular Biology. 11. 4036-4045 (1991)
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[Publications] Igarashi,K.& Ishihama,A.: "Bipartite functional map of the E.coli RNA polymerase alpha subunit: Involvement of the Cーterminal region in transcription activation by cAMPーCRP." Cell. 65. 1015-1022 (1991)
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[Publications] Kimura,Y.,Yahara,I.et al.: "An alteration in molecular form associated with activation of human heat shock factor." Cell Structure and Function. 16. 263-271 (1991)
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[Publications] Miyata,Y.& Yahara,I.: "Cytoplasmic 8Sーglucocorticoid receptor binds actin filaments through the HSP90 moiety." Journal of Biological Chemistry. 266. 8779-8783 (1991)
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[Publications] Minami,Y.,Yahara,I.et al.: "Analysis of native forms and their isoform comositions of the mouse 90ーkDa heat shock protein,HSP90." Journal of Biological Chemistry. 266. 10099-10103 (1991)