1991 Fiscal Year Annual Research Report
オ-ラル・コミュニケ-ション能力養成のための教育内容と方法等に関する総合的研究
Project/Area Number |
03306015
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Research Institution | National Institute for Educational Policy Research |
Principal Investigator |
渡邉 寛治 国立教育研究所, 教科教育研究部, 室長 (60096675)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 克敏 神奈川大学, 外国語学部, 教授 (60201323)
水野 満 早稲田大学, 語学教育研究所, 教授 (80063478)
井上 星兒 国立教育研究所, 企画調整部, 企画調整官 (70223253)
羽鳥 博愛 聖徳大学, 人文学部, 教授 (10014672)
鈴木 博 東京大学, 教養学部, 教授 (20009012)
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Keywords | オ-ラル・コミュニケ-ション / コミュニケ-ション能力 / コミュニケ-ション能力養成 / リスニング / スピ-キング / 授業分析 / 言語活動 |
Research Abstract |
まず、全員(研究代表・分担者計16名、協力者13名)で本研究の計画と基本方針を策定した後、予備調査用のニスニングテスト問題作成のために必要なテスティング理論等を含めた文献研究を行った。次に、中2と高1を対象に予備調査用のコミュニケ-ション重視のリスニングテストを作成。12月〜1月に都内及び近県で実施。同時にテストを実施したクラスの授業をビデオに収録。その後、テスト結果と授業の分析結果を基に、生徒の聴解力と発話力の相関性をコミュニケ-ション能力養成のための教育内容と方法の立場から比較検討。さらには、比較検討結果を基に、第2次予備調査用リスニングテストを開発。多角的視点から、複数のテスト問題を作成うのも、真にコミュニケ-ション能力を測定するには、その能力に関する定義と解釈を明確にする必要があり、そうすることによって自ずから複数の目的に沿ったテスト問題を開発せねばならなかった。この第2次調査は、平成4年5月に実施する予定。 新たに得られた知見として次の2点がある。まず、リスニングテストでは作成段階において出題の意図が録音のしかたによって異なることが判明。その結果、より信頼性の高いデ-タを得るために本調査の前にもう一度予備調査を実施することになった。もう一つは、授業分析を通して得られたこととして、教室での口頭言語活動は一見活発なようでも、その授業が真にコミュニケ-ション能力を養成しているのか、不明な点が多いことが判明。即ち、コミュニケ-ション能力とは何か、の定義を明確にしないで言語活動を行っている場合が多いのである。従って、リスニングとの関わりにおいて英語によるオ-ラル・コミュニケ-ションとは何か、を当プロジェクトで実験を通して明らかにする予定である。その上で、改めて本研究課題が現場での教育に役立つようなものとしたい。
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