1991 Fiscal Year Annual Research Report
異文化トレ-ニング:その原理的諸問題とプログラムの開発
Project/Area Number |
03401005
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
岡 並木 静岡県立大学, 国際関係学部, 教授 (50213913)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 聡 静岡県立大学, 国際関係学部, 助手 (30240485)
大山 七穂 静岡県立大学, 国際関係学部, 講師 (00213893)
石川 准 静岡県立大学, 国際関係学部, 講師 (60192481)
富沢 寿男 静岡県立大学, 国際関係学部, 助教授 (70180164)
西田 ひろ子 静岡県立大学, 国際関係学部, 助教授 (00218166)
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Keywords | 異文化トレ-ニング / 文化摩擦 / カルチャ-・ショック / コミュニケ-ション・ギャップ / 異文化体験 / 異文化適応 / 留学生 / 海外赴任 |
Research Abstract |
1.日本で働いている米国人ビジネスマンにコミュニケ-ション・ギャップおよびカルチャ-ショックニ関するインタビュ-調査を実施した。その結果、彼らは言葉の障壁そのものを最も大きな問題として認識していることが分かった。異文化間におけるコミュニケ-ションギャップや文化摩擦の原因を単に言葉の問題に帰着させるのではなく、文化間における慣習・行動規範・価値観の相違といった様々な要因を重視すべきであるというところから異文化間コミュニケ-ションの研究は出発したといっても過言ではない。本研究も基本的にはこれと同じ発想に基づいている。しかし、ここで言葉の壁という最も基本的な要因の重要性を再認識させられることになったのは非常に興味深い結果であるとともに今後のプログラム開発にあたって有益な示唆を与えられたものと考えている。2.異文化トレ-ニングを含む各種トレ-ニングとしてのシミュレ-ションゲ-ムに関する文献研究を行った。カルチャ-ショック疑似体験型ゲ-ムとして最も有名なbafaーbafaについては、講師を招聘して実際にゲ-ムを実施し、考察を加えた。また、米国で異文化理解の為のトレ-ニングとして行われているカ-チマンのプログラムに西田・石川の両名が参加し、さらにプログラムで用いられるビデオを中心に分析・討論を行った。こうした一連の分析・討論の結果、(1)異文化体験をシミュレ-トするようなかたちのトレ-ニングゲ-ムは日本人にはあまり適していないこと、また現時点ではその開発は困難であること、(2)通文化的に適用可能な汎用トレ-ニングを考えるよりもまずは特定文化を対象としたトレ-ニングプログラムを考えたほうがよいこと、(3)プログラムの開発にあたっては、特定文化との接触のなかで生じると思われる決定的な文化摩擦・コミュニケ-ションギャップ場面を易出する事から始めるべきであることなどが確認された。
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