1992 Fiscal Year Annual Research Report
構造帯の堆積岩・堆積岩源変成岩の化学的特徴とその堆積環境・生成条件に関する研究
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03402018
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
川辺 岩夫 愛媛大学, 理学部, 助教授 (40127890)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹下 徹 愛媛大学, 理学部, 助教授 (30216882)
水野 篤行 愛媛大学, 理学部, 教授 (60181898)
榊原 正幸 愛媛大学, 理学部, 助手 (80202084)
小松 正幸 愛媛大学, 理学部, 教授 (00018665)
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Keywords | 石灰岩 / 石灰質片麻岩 / 希土類元素 / テトラド効果 |
Research Abstract |
(1)初年度の研究経費により購入したICP発光分光分析装置(セイコーSPS1500R)によって,日本列島の先新生代の堆積岩・堆積岩源変成岩のREE分析を進めている。今年度は,中部地方の二畳紀石灰岩とこれに伴うチャートや緑色岩,飛騨石灰質片麻岩を主な検討対象とした。また,前年度以前に実施した島津ICPS-50による石灰岩・Mnノジュール試料のREE分析の結果のうち,低いREE濃度の試料,感度不足によって一部のREEが定量出来なかった試料については再測定を行い,精度の良いデータを得た。これらの研究結果の一部は,「ICP発光分析法による石灰岩標準試料中の希土類元素の定量」と題した準備中の報文で報告する予定である(川辺,小松,水野)。 (2)北海道の常呂帯に於て,石灰岩とこれに伴う珪質頁岩・玄武岩などの調査とサンプリングを行った。この石灰岩は,熱水活動が盛んであった海域で生成したと考えられ,その化学的特徴について検討するため,試料の化学分析を現在進めている(川辺,榊原)。 (3)川辺は,海洋性堆積物・堆積岩のREEパターンに見られるテトラド効果について,理論的及び実験的方法の両面から検討を進めている。現在の段階での結論は以下の通りである。堆積物のREEを選択的に濃縮する化合物がFe・Mn水酸化物である場合は,これと海水中のREEイオン或はREE錯イオンとが分配平衡にあることによって,海水中のREE濃度にテトラド効果が出現する。この内容は,理論的立場から,「希土類元素化合物・錯体の熱力学的性質とテトラド効果」と題して,また,実験的立場から,「鉄・マンガン水酸化物とNaCl水溶液間の希土類元素の分配」と題して,それぞれ,平成4年10月の日本地球化学会年会で口頭発表を行った。同名の報文を現在準備している。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 柚原 雅樹,川辺 岩夫,小松 正幸: "伊那領家帯の変成岩および花崗岩質岩の希土類元素組成:花崗岩化作用の検討" 月刊地球. 14. 700-705 (1992)
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[Publications] 小松 正幸,長瀬 真夫,内藤 耕,管野 孝美: "船津シア・ゾーンの再検討" 月刊地球. 14. 192-196 (1992)