1992 Fiscal Year Annual Research Report
瀬戸内海経済文化圏形成の現状と将来展望に関する総合的研究
Project/Area Number |
03405008
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Research Institution | FUKUYAMA University |
Principal Investigator |
足利 末男 福山大学, 経済学部, 教授 (20026686)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横山 和典 福山大学, 経済学部, 教授 (40033724)
岡本 雅典 福山大学, 経済学部, 教授 (20034530)
奥村 昭和 福山大学, 教養部, 教授 (20122492)
鷹村 椎 福山大学, 教養部, 教授 (40101414)
濃野 隆之 福山大学, 教養部, 教授 (20033780)
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Keywords | 瀬戸内海 / 経済文化圏 / 産業連関 / 地域情報化 / リゾート開発 / 人工海岸 / ウォーターフロント / 総合生活指標 |
Research Abstract |
本共同研究は、四全総をフレームとする地方の社会経済的再構築という観点から、瀬戸内海沿岸の地域を一つの圏域としてとらえ、その実態と意識を調査し、圏域としての発展のダイナミズムを獲得する可能性の検討を行うことを目的としたものである。 このような目的で行われた共同研究の一つの柱は瀬戸内海沿岸1府10県の行政当局、商工会議所・商工金、農業・漁業共同組合など1182団体に対して行ったアンケート調査である。このアンケートは「瀬戸内海経済・文化圏」という概念に対して、圏域に属する市町村の実態を浮き彫りにするものであり、同時に各個別分野での共同研究に対して共通のフレームを提供した。特に注目されるのは、瀬戸内海圏という広域概念に対して、西瀬戸・東瀬戸といった中間概念の方が強く意識されていることである。 個別の研究は社会・経済的なアプローチと自然・環境問題に対する工学的アプローチに大別される。社会・経済的アプローチの中では、主として人口動態の分析による圏域の中核都市についての研究、産業連関表に基づく地域間連関の研究、瀬戸内海沿岸府県の総合生活指標の構築を目指した社会的研究、さらには情報化やリゾート開発という個々の政策課題に関する実態分析などが行われた。自然・環境問題に対する工学的研究としては、瀬戸内海沿岸の海岸における人口海岸の増加の実態に関する研究、瀬戸内海の中の孤立的な島に特有の海底地形と潮流のパターンに関する研究、交通・港湾・ウォーターフロントの開発などについての都市工学的研究などが行われた。瀬戸内海沿岸地域を圏域としてとらえ、その自立的相互関係の深化と圏域レベルでの活力形成、その中での個々の市町村の発展の構図を研究する出発点としての本研究な十分は成果を残しえた。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 足利 末男,ほか: "瀬戸内海圏研究序説" 福山大学人間科学研究センター紀要. 7. 1-18 (1992)
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[Publications] 足利 末男,ほか: "〔調査報告〕瀬戸内海経済・文化圏に関するアンケート調査" 福山大学人間科学研究センター紀要. 7. 103-154 (1992)
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[Publications] 奥村 昭和: "「生活連関表」へのアプローチ" 福山大学人間科学研究センター紀要. 8. 61-69 (1993)
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[Publications] 岡本 雅典,ほか: "瀬戸内海地域における地域間所得係数と地域間消費係数" 福山大学人間科学研究センター紀要. 8. 44-60 (1993)
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[Publications] 鷹村 雅: "瀬戸内海の変遷" 福山大学人間科学研究センター紀要. 8. 90-87 (1993)
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[Publications] 尾島 勝: "瀬戸内の水辺とウォーターフロント" 福山大学人間科学研究センター紀要. 8. 90-101 (1993)