1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03452023
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
相良 建至 九州大学, 理学部, 助手 (00128026)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 裕之 九州大学, 理学部, 助手 (70172434)
中島 孝夫 九州大学, 理学部, 助教授 (90037200)
森信 俊平 九州大学, 理学部, 教授 (50016078)
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Keywords | 少数核子系 / 偏極分解能 / Feddeeu方程式 / P波核力 / 荷電対称性 |
Research Abstract |
(1)D(p^^→,p)散乱A_yの精密測定は、低エネルギ-専用の陽子ビ-ム・ポ-ラリメ-タを製作し、正確な校正をし、また極薄膜を用いた気体標的容器も製作したのち、E_p=2,2.5,3,4MeVで行なった。2.5,3MeVにあるこれまでのデ-タより5〜10倍精度のよいデ-タが得られ、P波核力に異常のあることが確認された。 (2)H(d^^→,d)散乱のiT_<11>,T_<20>,T_<21>,T_<22>の精密測定は、重陽子ビ-ム・ポ-ラリメ-タの校正を正確に行い前方角測定用気体標的容器も製作したのち、E_d=5,6MeVで行ない、これまでより約5倍精度のよいデ-タを得た。D波核力にも異常のありそうな結果を得た。 (3)D(p^^→,p)散乱の微分断面積の精密測定は、絶対値を正確に出すよう細心の注意を払ってE_p=2〜18MeVで行ない、0.7〜1%の精度のデ-タを得た。過去のデ-タとほぼ一致するが、系統的で信頼ある測定結果を得た。 (4)H(d^^→,^3He)γの測定準備では、炭素薄膜を気体容器窓に用いるという世界初の試みにほぼ成功し、また電磁石等の装置設計も終え、半導体検出器も整備した。テスト実験を近々行なう。 (5)D(n^^→,n)測定準備では、3種類の液体シンチレ-タ及び光電子増倍管を購入し、ベンチテストを行ないつつある。シンチレ-タの検出効率計算プログラムも整備した。近々D(d^^→,n)反応からの中性子測定を試みる。 (1)〜(3)で得た精密デ-タは第13回少数系物理国際会議でも高い評価をうけ、またこのデ-タを理論解析した熊本大学・武宮教授が核子間力のLS力を修正する必要性を指摘し、話題になっている。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] K.Sagara: "Precise Experiments on Low Energy ThreeーNucleon Systems in the Near Future" RCNPーP(大阪大学核物理研究センタ-報告). 118. 68-75 (1992)
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[Publications] S.Shimizu: "Precise Measurement on Analyzing Powers for Low Energy p+d Scattering" RCNPーP(大阪大学核物理研究センタ-報告). 118. 57-67 (1992)
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[Publications] K.Sagara: "Precise and Systematic Measurement on p+d Scattering below 18 MeV" Contributions of 13th Int.Conf.on FewーBody Problems in Physics. 284-285 (1992)
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[Publications] S.Shimizu: "Analyzing Powers for p+d Scattering Below Deuteron Breakup Threshold" Contributions of 13th Int.Conf.on FewーBody Problems in Physics. 308-309 (1992)