1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03452066
|
Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
松本 紘 京都大学, 超高層電波研究センター, 教授 (00026139)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小嶋 浩嗣 京都大学, 超高層電波研究センター, 助手 (10215254)
大村 善治 京都大学, 超高層電波研究センター, 助教授 (50177002)
|
Keywords | 宇宙プラズマ / 計算機実験 / 3次元コード / 電磁粒子コード / 宇宙飛翔体 / 電磁力学過程 / 自由境界 / 波動・粒子相互作用 |
Research Abstract |
宇宙プラズマ電磁力学過程の研究は、これまでの科学衛星観測、宇宙飛翔体による能動実験や地上観測などに加え、計算機実験によるものが盛んに行なわれるようになり、その重要性と必要性が広く認識されるようになった。これまでは、計算機のハードウエアの制約上、1次元、及び2次元の計算機実験モデルが主流であった。しかし、太陽地球系プラズマ中の自然現象、また能動実験における放出ビームや放射電磁波等、3次元構造が現象の物理機構に本質的な役割を果たすものについては3次元計算機実験を行なう必要がある。本研究では、これらの問題に取り掛かるにあたり、従来我々が開発してきた周期境界条件モデルの電磁粒子コードの3次元コード化、及びその自由境界化を行なった。熱運動するプラズマを用いたテスト計算機実験によるコードの正常動作確認、及び、実験空間中央において電磁界放射を電流励振を行なうテストにより電波の境界面での反射率が5%以下ということが確認され、自由境界条件の正常動作が確認された。また、本研究では、現象の時間発展において本質的に3次元性が内在するものを対象とし、主に、ビームまた、宇宙飛翔体を含む非一様なプラズマ空間に着目した。3次元計算機実験に先立ち、その基礎資料とするためテザー衛星系、再突入宇宙機等の宇宙飛翔体と宇宙プラズマと電磁力学的相互作用について2次元計算機実験を行った。飛翔体近傍の粒子加速、電磁界擾乱に着目してデータ解析を行ない、その非線形物理過程の理論的解釈を行なった。これらの知見は、3次元計算機実験を行なう際の重要な知見となり、かつ、実際の宇宙実験において重要な基礎データとなると思われる。
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] 松本 紘: "波動と粒子の非線形相互作用" 核融合研究. 62. 119-132 (1991)
-
[Publications] 松本 紘: "計算機実験で垣見る宇宙プラズマのゆらぎ" 数理解析. 349. 35-41 (1992)
-
[Publications] Y.Omura,etal.: "A review of observational,theoretical and numerical studies of VLF triggered emissions" Journal of Atmospheric and Terrestrial Physics. 53. 351-368 (1991)
-
[Publications] Y.Omura and J.Green: "Plasma wave signatures in the magnetotail reconnection region: MHD Simulation and raytracin" Journal of Geophysical Research. (1993)
-
[Publications] H.Usui,H.Matsumoto and Y.Omura: "Electron Beam Iajection and Associated LHR wave Excitation: Computer Experiments of Electrodynamic tether System." Geophysical Research Letters. 18. 821-824 (1991)
-
[Publications] H.Usui,H.Matsumoto and Y.Omura: "Plasma Response to High Potential Satellite in Electrocynamic Tether System" Journal of Geophysical Research. 98. 1531-1544 (1993)