1991 Fiscal Year Annual Research Report
繊維強化金属基複合材料の組合せ・多軸応力動的環境強度に関する研究
Project/Area Number |
03452109
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
駒井 謙治郎 京都大学, 工学部, 教授 (70025948)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
城下 荘平 京都大学, 工学部, 助手 (80026252)
箕島 弘二 京都大学, 工学部, 助教授 (50174107)
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Keywords | 金属基複合材料 / ウィスカ / 破壊 / 疲労 / 引張・ねじり組合せ応力 / 破壊機構 / フラクトグラフィ |
Research Abstract |
本年度は,金属基複合材として,溶湯鍛造により作成した SiCウィスカ強化6061アルミニウム合金(体積含有率:約20%)を選び,基本的な機械的特性を検討する目的で,室温実験室環境下において引張・ねじり組合せ多軸応力下の静的試験と疲労試験を行い,母材特性との比較,破壊機構について検討を加えた.得られた結果をまとめると以下のようである. (1)ウィスカにより,引張,ねじり荷重の単軸応力下,引張・ねじりの組合せ応力下を含めて,母材よりの静的強度,疲労強度の上昇が認められた.しかし,破断伸びは低下した. (2)引張・ねじり組合せ応力下の静的強度は,TsaiーHillの破壊基準で良く整理された. (3)引張・ねじり組合せ応力下の疲労強度は,組合せ応力比α(=σ/τ)が小さいときは,最大主応力により,またαが大きいときは相当応力により整理された. (4)ウィスカ強化材の静的破壊の起点としては,介在物やボイドが観察され,き裂は最大せん断応力方向に進展して,最終破壊が生じた. (5)疲労破壊の起点としては,αが小さいときは,表面起点と内部起点が観察された.起点が表面にある場合は起点部を中心としてウィスカの引き抜けが観察された.αが大きいときは起点は試験片表面であり,き裂はほぼ最大せん断応力方向に進展して,最終破壊がもたらされた.
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Research Products
(2 results)