1993 Fiscal Year Annual Research Report
自律空間情報に基づくロボットマニピュレータの構成と制御
Project/Area Number |
03452134
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Research Institution | TOHOKU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
箱守 京次郎 東北大学, 工学部, 教授 (20005242)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井澤 義明 東北大学, 工学部, 助手 (00143016)
内山 勝 東北大学, 工学部, 教授 (30125504)
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Keywords | 自律空間情報 / 慣性センサ / 加速度と角速度 / 位置・姿勢センシング / ロボット制御 / マニピュレータ作業 / 単位動作 / ASIC |
Research Abstract |
平成5年度においては、慣性センサによる自律空間情報のセンシングシステムの開発と、得られた情報に基づくマニピュレータの制御を目指して研究実施計画(1)〜(5)にそう検討を行い、次の成果を得た。 (1)前年度に引き続き、自律空間情報センシングシステムの総合安定度と精度の一層の向上を図るため、試験システムを含めた大幅な改良と評価実験を行い、通常のマニピュレータの作業空間範囲に対して、±1〜2%(中〜緩作業、数秒/ストローク)以内の位置精度を得る成果を得た。目下、6軸全システムの完成を目指している。 (2)対象とする関節型マニピュレータに対して、現時点の零点安定性から、実用最大作業時間を10秒と定めた。ロボット作業動作をこの時間以内の一連の単位動作に分割し、各単位動作にネストポジションを含ませ、その点で積分器の初期設定を繰り返して一連の作業を完成させる方式を検討した。前項との統合は未完成であるが、光学的に得られたハンドの位置情報に基づく制御の予備実験を並行して行い、制御方式の有効性を確認した。 (3)高速化、高信頼化を目指し、自律空間情報センシング機能およびソフトウェアエンコーダ機能をASIC上に実現するための調査を行った。前者の設計には至らず、後者については亀山らのASICが好適であることを確認した。 (4)(3)のASICを試作構成する予定であったが、実施に至っていない。 (5)(3)〜(4)の実施に予定されていた経費と時間は、(1)〜(2)の基本システムの改良研究に用いることにより、本方式の基本的な可能性と有用性を明らかに出来た。フィルタの改善を含む6軸の同時信号処理、冗長2軸の有効利用、新積分方式の提案等が今後の重要な課題である。以上の成果について公表準備中であり、また、稲村清技官、大学院学生今場基治、学部学生深谷佳文・奥山敦らの参加を得たことを付記する。
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