自然風中における高層建物縮尺模型に加わる風圧力に関する研究

1993 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 03452222
• Research Institution: KYOTO UNIVERSITY
• Principal Investigator: 桂 順治 京都大学, 防災研究所, 教授 (20034340)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 奥田 泰雄 大阪市立大学, 工学部, 助手 (70201994) ; 丸山 敬 京都大学, 防災研究所, 助手 (00190570) ; 谷池 義人 京都大学, 防災研究所, 助教授 (00111980) ; 林 泰一 京都大学, 防災研究所, 助手 (10111981)
• Keywords: 風圧分布 / 野外観測 / 模型実験 / 自然風 / 強風 / 圧力変動 / 高層建物 / 非定常空気力

Research Abstract

・潮岬風力実験所における野外観測を引き続き実施し、強風時のデータを採集した。
・平成3,4年度に得られた結果とあわせ、以下の点を明らかにした。
1.風速データを距離座標とするデータに直すと、建物の大きさとの対応を調べるのに便利であり、流路変化率という概念を導入することにより、自然風中での現象が理解しやすく、風洞実験との相似性に関する問題点も指摘することができる。
2.強風時の住宅における屋根瓦の飛散の様子やその時の風速との関係を、定量的に評価した。
3.竜巻による強風時に建物に加わる風力について理論的解析を行った。
4.3次元角柱を用いた実験を行い、側面上に形成される逆円錐状の渦について調べ、流れのパターンと圧力変動の関係を明らかにした。
5.角柱側面上に形成される局所的な負圧現象は、風洞実験において再現される風圧分布と相似な形状を示す。
6.風洞実験により高層建物の空力不安定振動の発生機構を強制振動法に基づいて非定常空気力を測定することにより、ある程度明らかにした。

Research Products

• [Publications] 桂 順治: "突風によって模型建物に生じる流形の形成について" 日本建築学会構造系論文報告集. 451. 65-78 (1993)
• [Publications] 谷地 義人: "境界層流中における高層建物の空力不安定振動" 京都大学防災研究所年報. 36B-1. 69-78 (1993)
• [Publications] 奥田 泰雄: "自然風中に置かれた3次元角柱に加わる風圧力の計測" 日本風工学会誌. 55. 115-116 (1993)
• [Publications] 奥田 泰雄: "自然風中に置かれた3次元角柱模型に加わる風圧力分布" 可視化情報. 13. 63-66 (1993)
• [Publications] Y.Okuda: "Conical Vortices over Side Face of a Three-Dimensional Square" Journal of Wind Engineering and Industrial Aerodynamics. 50. 163-172 (1993)
• [Publications] 西村 宏昭: "境界層流中における高層建物の空力不安定振動" 日本建築学会構造系論文報告集. 456. 31-37 (1994)