1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03452256
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
宮原 一哉 名古屋大学, 工学部, 助教授 (70011096)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 康俊 名古屋大学, 工学部, 教務職員
国光 誠司 名古屋大学, 工学部, 助手 (50023346)
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Keywords | FeーCrーMnー合金 / マンガン鋼 / 耐熱合金 / 低放射化材料 / 核融合炉材料 |
Research Abstract |
本研究はNiをMnで置換したCrーMn系オ-ステナイトステンレス鋼が核融合炉第一壁構造材料の一候補材と考えられていることから、CrーMn系耐熱鋼を開発する為に、低放射化元素であるW,Vがこの系の材料の高温強度にどのように影響するかを明らかにする目的で研究を行なったものである。本研究で用いた材料の基本成分は12%Crー15%Mnである。その理由は(2);15%cr以上のFeーCrーMn系ではα相が容易に折出すること、また耐酸化性・耐食性の点からは12%以上のCr量が望ましいことから12%Crを採用した。(2);1373K以上の温度での溶体化処理時にαフェライト(α相形成を促進する)の形成を抑制する為にはMn量は15%以上、25%以下である必要があること、耐酸化性の観点からはMn量は少ない方が望ましいことから15%Mnを採用した。C,N,W,V量を各々、0〜0.2%,0〜0.2%,0〜3.5%,0〜0.5%の範囲で変化させた。材料強度の測定としては高温引退試験、クリ-プ破断試験(応力急変法(strainーdipーtest)を含む)及び室温硬さ測定を行った。 時効挙動測定によるとW無添加材あるいはW単独添加材については短時間(〜3.6Ks)の時効で硬さは最大となり、それ以上の時効処理では過時効による軟化が見られるが、V単独添加材、あるいはWーVの複合添加材では、3.6ksでの時効硬化後、更に硬化が進み、873K時効では、3600ksにて、973K時効では1800ksにて著しい時効硬化を示した。これはTEM微細組織観察によると、VNの微細折出によることが判明した。高温引退強さ、クリ-プ強さもV添加材は非常に大きく、V添加の有効性が確認された。今後V,W,C,N及び他の低放射化元素であるTa,TiあるいはSiの最適添加量を明らかにする研究を行なう予定である
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Research Products
(3 results)
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[Publications] K.Miyahara,F.A.Garmer,Y.Hosoi: "Microstructural Evolution of Feー12CrーXMm Termary Alloys During Neutron Irradiation at High Temperature." Proc.of 5th Intern.Conf.on Fusion Reactor Matrrials (Nor.1991) USA Florisa.
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[Publications] Y.Hosoi,Y.Shimoide,M.Abraham,K.Miyahara: "Influence of tungsten,Carbon and Nitrogen on Toughness and Weldability of Low Actination Austenitic High Manganese Stainless Steel." Proc.of 5th Intern.Conf.on Fusion Reactor Materials (Nov.1991,Flerida USA).
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[Publications] 宮原 一哉,裴東 樹,酒井 英典,稲波 純一,細井 祐三: "12%Crー15%Mnオ-ステナイト鋼の高温強度と微細組織" 鉄と鋼(日本鉄鋼協会).