1991 Fiscal Year Annual Research Report
病原糸状菌のヘアピン・ル-プ線状プラスミドDNAから発現される信号分子の生産制御に関する研究
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03454052
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
羽柴 輝良 東北大学, 農学部, 助教授 (20189476)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柄澤 明 東北大学, 農学部, 助手 (90204651)
高橋 英樹 東北大学, 農学部, 助手 (20197164)
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Keywords | プラスミドからタンパク質の発現 / 染色体DNAバンドの検出 / pRS64と相同性をもつRNA |
Research Abstract |
1.PCR法によってORFー2に相当する領域を合成し、ORF相当領域物を発現するベクタ-(pGEM)に挿入した。大腸菌での融合タンパク質の発現は、宿主株JM109(DE3)を用いベクタ-に挿入したORFが、T7ファ-ジgene10との融合タンパク質として発現させた。pGEMベクタ-は、gene10(260アミノ酸、約32kDa)とORFー2(128アミノ酸、16kDa)の発現によって約48kDaの融合タンパク質が発現した。現在、本ORFから発現したタンパク質の同定を行なっている。 2.種々の菌株から抽出した全RNAに対して、pRS64ー2のクロ-ン断片をプロ-ブとしてノ-ザン解析を行なったところ、プラスミドを保持する菌株から抽出したRNAは、約0.6kbでハイブリダイズした。一方、プラスミドを保持しないと思われる菌株から抽出したRNAは、ハイブリダイズしなかった。また、本研究で解析を行なったプラスミド、pRSー64におけるRNAとの相同部位は、マイクロジニ-^Rを用いた解析から推定されたORFと一致しなかった。現在、本プラスミドと相同性をもつRNAの由来と本プラスミドとの関係をさらに検討するために、相同性をもつRNAからcDNAを合成し、本プラスミドとの塩基配列の比較を試みている。 3.AGー4に属する各菌株からは約1.5〜4.0Mbの染色体DNAバンドが約12〜13本検出された。これら菌株間の核型はそれぞれ異なっており、同じ菌糸融合群に属する菌株でも染色体の構造は同一でないことが示唆された。さらに、これらゲノムDNAに対して、R.solaniの線状プラスミド、pRS64の断片をプロ-ブとしてサザン・ブロットによる解析を行なったところ数本のバンドがハイブリダイズした。pRS64と相同性が認められたゲノムDNAの解析を試みている。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Wako,T.: "Unique DNA plasmid pRS64 associated with chromosomal DNAs of the plant pathogenic fungus Rhizoctonia solani" J.Gen.Microbiology. 137. 2817-2821 (1991)
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[Publications] Chen,C.L.: "Genetic relatedness of plasmidーlike DNA in isolates from anastomosis group 4 of Rhizoctonia solani" Ann.Phytopathol.Soc.Japan. 58. (1992)
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[Publications] Hirota,N.: "Detection and properties of plasmidーlike DNA in isolates from twenty three formae speciales of Fusarium oxysporum" Ann.Phytopathol.Soc.Japan. 58. (1992)
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[Publications] Hashiba,T.: "Molecular strategies of pathogens and host plants" Patil,S.S.,Ouchi,S.,Mills,D.and Vance,C., 268 (1991)
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[Publications] Hashiba,T.: "Handbook of Applied Mycology Vol.4.Fungal Biotechnology" Arora,D.K., 1114 (1991)