1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03454079
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
奥山 剛 名古屋大学, 農学部, 助教授 (00023482)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 浩之 名古屋大学, 農学部, 助手 (50210555)
木方 洋二 名古屋大学, 農学部, 教授 (40023395)
飯田 孝夫 名古屋大学, 工学部, 助手 (50089843)
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Keywords | ラドン / ラドンシ-ラント / 木質建材 / 無機建材 / セッコウ / ラドン散逸量 / 平均ラドン濃度 |
Research Abstract |
本年度では、連続ラドン測定システムを購入しその性能をチェックした。気体循環装置をつけた二つのデシケ-タの一方に、ジルコニウム粉末を入れ、他方にラドン測定器をとりつける。気体循環装置の途中に、木材等を置きラドン透過量を測定する。このシステムによって、0.9Bg/m^3までの精度でラドン濃度が測定できることを確認した。ラドンシ-ラントとしての木材・木質建材の性能を評価するためには、現在使われている無機建材のラドン散逸量(Bq/kg)を知る必要があり、その測定を行なった。ラドン散逸量Eの測定は、 C=l/T∫^T_0C(t)dt=(EM)/V(1-l/(λT)+l/(λT)exp〔ーλT〕) で評価した。ここに、Cは、測定時間T(h)間のデシケ-タ内の平均ラドン濃度(Bq/m^3)、λはラドンの崩壊定数7.55×10^<ー3>(h^<ー1>)、Mは、容積V(m^3)のデシケ-タに入れた被測定材の質量(kg)である。デシケ-タの容積は1400cm^3,被測定材の質量は150g,測定時間を60日,1440時間としたので、C=97.3Eの関係となる。 測定結果をかいつまんで記すと、無機建材アスベストセメントシ-ト11.3〜13.0Bq/kg 無機建材パルプセメントボ-ド7.21〜7.29Bq/kg 無機建材ポルトランドFAセメントボ-ド5.87〜6.92Bq/kg 無機建材セッコウボ-ド5.91〜6.15Bq/kg 無機建材セメントチップボ-ド3.40〜3.61Bq/kg 無機建材コンクリ-トブロック1.03〜1.16Bq/kg 無機建材副産セッコウ48〜93Bq/kg 無機建材天然セッコウ0.03Bq/kg 無機建材合板0.12〜0.123Bq/kg 左の表のように、実際に使われている無機建材には高いラドン散逸量を示すものが多いが、木質建材である合板では、バックグラウンド程度である。
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