1993 Fiscal Year Annual Research Report
鶏のマレック病抵抗性に関する免疫学的並びに分子遺伝学的研究
Project/Area Number |
03454099
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Research Institution | HIROSHIMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
岡田 育穂 広島大学, 生物生産学部, 教授 (40001424)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 義雄 広島大学, 生物生産学部, 教授 (10032103)
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Keywords | マレック病 / 抗病性 / 主要組織適合複合体 / 制限酵素断片長多型 |
Research Abstract |
マレック病抵抗性の発現に関する免疫遺伝学的な面についての分析は,前年度までにかなり進行したので,本年度においては分子遺伝学的な面について重点的に研究した.遅延型過敏症について高・低2方向に選抜した系統(DWR-HおよびL)を用いて,マレック病ウイルスの接種試験を行い,マレック病発症率ならびに死亡率を調査した.さらに,これらの接種鶏の血液から抽出したゲノムDNAを種々の制限酵素で切断し,主要組織適合複合体(MHC)のB-FおよびB-L領域に対するプローブを用いて,制限酵素断片長多型(RFLP)の分析を行った. ウイルス接種によるマレック病発症率は55.3%であった.発症率をMHCであるB遺伝子型間で比較すると,B^<11>B^<11>のマレック病発症率が他のB遺伝子型より有意に低かった.次に,同じB遺伝子型でも個体によりB-FおよびB-L領域のRFLPパターンに差がみられたので,これらのRFLPパターンと発症率との関連性を分析した.B-F領域では,用いた4種の制限酵素のうちEco RIで切断したときに,RFLPパターンとマレック病発症率との間に関連性がみられた.また,B-L領域では,Pvu IIおよびPst Iで切断した場合に,やはり特定のRFLPパターンとマレック病発症率との関連性が推測された. このほか,これ迄続けてきたBCGに対する遅延型肉垂反応能の選抜についても,本年度第5世代目の選抜を行った.この選抜は今後も引き続き行い,マレック病抵抗性ならびに感受性系統の確立に努める予定である.
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Research Products
(1 results)