1992 Fiscal Year Annual Research Report
脳心筋炎ウイルス感染症:後肢麻痺の治癒ならびに再発機構の多面的解析
Project/Area Number |
03454105
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
土井 邦雄 東京大学, 農学部, 教授 (70155612)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
局 博一 東京大学, 農学部, 助教授 (30142095)
塩田 邦郎 東京大学, 農学部, 助教授 (80196352)
高橋 英司 東京大学, 農学部, 教授 (50183439)
後藤 直彰 東京大学, 農学部, 教授 (70011989)
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Keywords | 二相性後肢麻痺 / 脳心筋炎ウイルス / マウス / helper / inducerT細胞 / マクロファージ / 水迷路学習 / EMC-D検出用プローブ |
Research Abstract |
(1)二相性後肢麻痺モデルの作出と発症機構 8週齢雄のDBA/2マウスに10^1PFU/headのEMC-Dを接種し、二相性後肢麻痺の実験系を確立した。接種6日後から後肢麻痺を呈する個体が観察され、10日後には60%の個体が発症したが、28日後には全例が一旦回復した。50日後には一旦回復した個体のうちの30%で再発が観察された。脊髄のウイルス力価は接種7日後にピークに達した後減少し、28日後にはウイルスは検出されなくなった。また、病理学的検索で、後肢麻痺の初発時にはオリゴデンドロサイトヘのウイルスの直接作用とマクロファージの関与が、また、再発時には運動ニューロンに対するhelper/inducerT細胞とマクロファージの作用が重要な役割を果たすことが示された。 (2)EMC-D検出用プローブの作成 EMC-Dを精製し、EMC-D特異的プローブ増幅のためのPCRプライマーを設計し、EMC-Dに対応する一本鎖DNAを合成してPCRを実施した。その結果、配列決定された組換え体のうち、pBluescript(SK-)に1000塩基対のDNAフラグメントの挿入があり、上流部分の配列がEMC-Dの塩基配列と一致したプラスミドを得た。大腸菌の大量培養により抽出し精製した組換え体プラスミドを制限酵素で切断後精製し、EMC-DのRNAプローブのラベリングを行なった。このプローブを組織切片に応用したところ、十分満足すべき結果が得られた。 (3)EMC-D感染マウスにおける水迷路学習の阻害 マウスを用い、EMC-Dが水迷路における運動能、方向認知記憶能および作業記憶能に及ぼす影響を検討した。その結果、EMC-D感染マウスにおける水迷路学習の阻害には、脊髄病巣起源の後肢麻痺による運動能の低下の他に、海馬病巣起因の方向認知記憶および作業記憶の傷害が関与していることが示唆された。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Takeda M,et al.: "Bi-phasic disease of central nervous system induced in DBA/2 mice by the Dvariant of encephalomyocavrlitis virus(EMC-D)" International Journal of Experimental Patholgy. 74. (1993)
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[Publications] Yayou K.et al.: "The disturbance of water-maze tosk porformonce in mice with EMC-D viruo infection" The Journal of Vcterinary Medical Scionce. 55. (1993)
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[Publications] Doi C.et al.: "Transmissibility of the Dvoriont of oncephalo-myocorditis virus(EMC-D)in mice" Laboratory Animals. 29. (1993)