1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03554003
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
玉江 忠明 東北大学, 理学部, 助教授 (10124174)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今野 収 東北大学, 理学部, 助手 (90004449)
前田 和茂 東北大学, 教養部, 助教授 (20125652)
斎藤 悌二郎 東北大学, 理学部, 助教授 (70004322)
坪田 博明 東北大学, 教養部, 教授 (70005792)
菅原 真澄 東北大学, 理学部, 教授 (30004287)
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Keywords | 偏極標的 / オプティカル・ポンピング / スピン交換 / チタン・サファイア・レ-ザ- / アルカリ金属 / 重陽子 / 内部標的 |
Research Abstract |
本年度の最も重要な仕事は、レ-ザ-を含む光学系の整備と、スピン交換容器の製作であった。レ-ザ-は、偏極内部標的の開発にとってキ-ポイントとなる機器であるのでその性能を十分吟味する必要があった。今年度購入したアルゴン・レ-ザ-とチタン・サファイア・レ-ザ-の組合せは、本研究に最適の組合せであり、試験の結果、仕様以上の十分な性能が得られる事が確められた。レ-ザ-の波長は、約5桁の精度で決定しなければならないので、現在、波長調節に必要な分光システムと標準光源を用意している。 スピン交換容器は、内部でおこる反応の様子を観察しやすいように、パイレックスガラスで製作し、温度コントロ-ルが出来る二重のガラス容器の中に納めた。この容器内には熱電対が取り付けられており、1度以下の精度で、温度を一定に保つ事が出来る。 アルカリ金属としては、カリウムとルビジウムを用意した。カリウムは米国の研究機関で良い結果の得られている金属であり、ルビジウムは更に良い結果が期待されているが、取扱いの難しいところから、デ-タの少ない物質である。現在、封入容器に入っているルビジウムを酸化させずに、スピン交換容器に移すための容器を作製中である。 現在までのところ、営繕工事、レ-ザ-の整備、スピン交換容器の製作が終了し、アルカリ金属偏極の用意はほぼ出来ているが、光学部品の一部に整備の遅れているものがあり、実際に実験を行なうには至っていない。しかし、それらの機器も近日中に用意出来るので、新年度早々には、アルカリ金属の偏極とその測定が可能になる。又、アルカリ金属と相互作用させて偏極標的とする重水素系の設計も進んでいる。
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