1992 Fiscal Year Annual Research Report

就業中、作業中および睡眠時の脳波活動の計測,記録,処理システムの開発

Research Project

Project/Area Number	03555068
Research Institution	Nagoya Institute of Technology
Principal Investigator	石井直宏名古屋工業大学, 工学部, 教授 (50004619)
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha)	井口引和豊田中央研究所, 開発部, 研究員上田賀一茨城大学, 工学部, 講師 (00213372) 丹羽敏行中京大学, 社会学部, 教授 (00024266) 岩田彰名古屋工業大学, 工学部, 助教授 (10093098) 鈴村宣夫中部大学, 工学部, 教授 (10023102)
Keywords	脳波活動の計測・処理 / 生体のリズム / 非定常解析 / ウェーブレット変換 / コンプレックス・デモジュレーション / 紡錘波の解析 / 突発波の解析 / 生体信号の処理
Research Abstract	神経系の情報は脳波、眼球運動、筋電図などの多次元の観測量として現われる。本研究は就業中および睡眠中の脳活動の指標となる脳波を観測し、精神活動の客観的評価を行なう。このための脳波活動の計測による精神活動の評価、分析システムを構築することである。就業中および睡眠中の脳波活動を収集して、解析の結果、さらに詳細な分析法が必要となり、従来の分析アルゴリズムに加え脳波特有の波の1つである紡錘波の検出法を検討して、欧文誌のMedical & Biological Engineering & Competing(1992年7月号)に掲載した。この方法は脳波時系列の局所的な時系列解析法を示すものであり、周波数領域でのデータの補間を行いコンプレックス・デモジュレーション法として新しく考察した。脳波中の一過性の波の変化として睡眠中の紡錘波がある。このような紡錘波の周波数と振巾を正確に測定するために上記のコンプレックス・デモジュレーション法を繰り返し適用することにより、かなり精度の高い周波数測定が可能となり、前頭部より導出する紡錘波は周波数が遅く、中心部より導出するものはやや速い周波数を有することがわかった。このことは紡錘波の起源として2カ所が考えられることを示唆している。また連続して重疊して生ずる紡錘波を分離することにも有効な手法となることが示された。次に脳波中において非定常信号である突発波の周波数や振幅、形状は脳波の定常状態の基礎律動と異なり、突発波が局部的に現われる。そこでウェーブレット関数に基づくウェーブレット変換がMorletにより提案され、我々はこの変換の基底関数としてHaar関数を適用し、脳波信号の検出のための方法論を新たに展開した。この研究は電子情報通信学会の論文誌の掲載決定となり、現在印刷中である。以上のように最終年度として、脳波信号処理の詰めを行い、新しい方法論を展開して、新しい結果を得た。また就業中の脳波についても詳しい検討を進めている。

Research Products
(7 results)

All Other

All Publications (7 results)

[Publications] 湯正偉,石井直宏: "Hear変換による多周波チャンネルの脳波突発波認識への適用" 電子情報通信学会MBE研究会91-68. MBE91-68. 1-6 (1991)
[Publications] Y.-L.Hao,Y.Ueda,N.Ishii: "Improred procedure of complex demodulation and an application to frequency analyeis of sleep spindles in EEG" Medical & Biological Enginearing & Computing. July. 406-412 (1992)
[Publications] 石井直宏: "神経回路網における微分処理と非線形処理による情報伝達" 電子情報通信学会論文誌,D-II,No.10. Vol J75.-II. 1713-1719 (1992)
[Publications] Katsumi Yoshine,Naohiro Ishii: "Nonlinem analysis of a linear-nonlinear linear system" International Journal of Systems Science. Vol23. 623-630 (1992)
[Publications] Zhinguwei Tong,Naohiro Ishii: "The Recognition System with Two Channels at Different Resolution for Detecting Spike in Hwman's EEG" IEICE TRANSACTIONS on Inforrnation and Systems. D76,3. (1993)
[Publications] 上田賀一,石井直宏: "睡眠脳波中の紡錘波の挙動と心拍のゆらぎの抽出" 日本ME学会誌. Vol7No.2. 55-61 (1993)
[Publications] (訳本)石井直宏,塚田稔: "ニューロ・コンピューティング" 森北出版株式会社, 230 (1993)

1992 Fiscal Year Annual Research Report

就業中、作業中および睡眠時の脳波活動の計測,記録,処理システムの開発

Principal Investigator

石井 直宏 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (50004619)

Research Products

[Publications] 湯 正偉,石井 直宏: "Hear変換による多周波チャンネルの脳波突発波認識への適用" 電子情報通信学会MBE研究会91-68. MBE91-68. 1-6 (1991)

[Publications] Y.-L.Hao,Y.Ueda,N.Ishii: "Improred procedure of complex demodulation and an application to frequency analyeis of sleep spindles in EEG" Medical & Biological Enginearing & Computing. July. 406-412 (1992)

[Publications] 石井 直宏: "神経回路網における微分処理と非線形処理による情報伝達" 電子情報通信学会論文誌,D-II,No.10. Vol J75.-II. 1713-1719 (1992)

[Publications] Katsumi Yoshine,Naohiro Ishii: "Nonlinem analysis of a linear-nonlinear linear system" International Journal of Systems Science. Vol23. 623-630 (1992)

[Publications] Zhinguwei Tong,Naohiro Ishii: "The Recognition System with Two Channels at Different Resolution for Detecting Spike in Hwman's EEG" IEICE TRANSACTIONS on Inforrnation and Systems. D76,3. (1993)

[Publications] 上田 賀一,石井 直宏: "睡眠脳波中の紡錘波の挙動と心拍のゆらぎの抽出" 日本ME学会誌. Vol7No.2. 55-61 (1993)

[Publications] (訳本)石井 直宏,塚田 稔: "ニューロ・コンピューティング" 森北出版株式会社, 230 (1993)

石井直宏名古屋工業大学, 工学部, 教授 (50004619)

[Publications] 湯正偉,石井直宏: "Hear変換による多周波チャンネルの脳波突発波認識への適用" 電子情報通信学会MBE研究会91-68. MBE91-68. 1-6 (1991)

[Publications] 石井直宏: "神経回路網における微分処理と非線形処理による情報伝達" 電子情報通信学会論文誌,D-II,No.10. Vol J75.-II. 1713-1719 (1992)

[Publications] 上田賀一,石井直宏: "睡眠脳波中の紡錘波の挙動と心拍のゆらぎの抽出" 日本ME学会誌. Vol7No.2. 55-61 (1993)

[Publications] (訳本)石井直宏,塚田稔: "ニューロ・コンピューティング" 森北出版株式会社, 230 (1993)