1991 Fiscal Year Annual Research Report
廃棄物等の溶融スラグの建設資材への利用と溶融プロセスの最適化に関する研究
Project/Area Number |
03555123
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
桃井 清至 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (60003852)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 洽 (株)クボタ, 上下水プラント事業部, 部長
藤本 忠生 (株)クボタ, 環境施設事業部, 取締役事業部長
野池 達也 東北大学, 工学部, 教授 (90005398)
小松 俊哉 長岡技術科学大学, 工学部, 助手 (10234874)
原田 秀樹 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (70134971)
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Keywords | 溶融 / スラグ / 結晶化 / 核形成 / 結晶成長 / 塩基度 |
Research Abstract |
廃棄物を1300〜1400℃で溶融し,得られるスラグを建設資材として利用する方法が検討されているが,経済性の観点から溶融温度の低下改善方法が,また,再資源化の観点からスラグの強度発現のための結晶化方法が検討されている。そこで,本年度は以下の研究,実験を実施した。 1.溶融温度の低下改善の検討。 (1)溶融特性に及ぼす廃棄物(下水汚泥,都市ゴミ焼脚却灰)中の無機成分の影響。 (2)調質による溶融特性の改善 2.結晶化スラグの製法に関する検討。 (i)核形成温度及び結晶成長温度の測定 (2)温度制御(冷却速度,温度保持,再加熱)と結晶化の関係 3.パイロットプラントによる結晶化に関する検討。 上記1,2の室内実験の結果より,(1)廃棄物無機成分中のSi含有量が多くなると粘性が増し,溶融温度は上昇するが,アルカリ(Na、Ca)を添加すると粘性は低下し,溶融温度も低下する。(2)有機系下水汚泥の核形成温度は約700℃,結晶成長温度は約1100℃であり,融液を1100℃前後に保持した後,空冷すると結晶質スラグが得られる事が判明した。 この結果を検討するためパイロットプラント(6t・DS/日)を用い,塩基度(CaO/SiO_2)1.0,Na_2O/CaO比0.3に調質した下水汚泥を溶融し,融液を約1000℃に保持した後,空冷すると結晶質スラグが得られた。一方,調質しないスラグは温度保持した後,空冷してもガラス質であった。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 桃井 清至: "下水汚泥の溶融特性と結晶化に関する研究" 環境技術. 20. 445-450 (1991)
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[Publications] 日本化学会編(共著): "リサイクルのための化学" 大日本図書, 196 (1991)