1992 Fiscal Year Annual Research Report
廃棄物等の溶融スラグの建設資材への利用と溶融プロセスの最適化に関する研究
Project/Area Number |
03555123
|
Research Institution | NAGAOKA UNIVERSITY OF TECHNOLOGY |
Principal Investigator |
桃井 清至 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (60003852)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 洽 (株)クボタ, 上下水プラント事業部, 部長
藤本 忠生 (株)クボタ, 環境施設事業本部, 取締役事業部長
野池 達也 東北大学, 工学部, 教授 (90005398)
小松 俊哉 長岡技術科学大学, 工学部, 助手 (10234874)
原田 秀樹 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (70134971)
|
Keywords | 溶融 / スラグ / 塩基度 / 水砕 / 表面溶融 |
Research Abstract |
平成4年度は室内実験により,溶融スラグの強度発現機構及び化学的耐久性について検討した。実験結果は以下の通りである。 1.溶融スラグは融液の冷却方法及び供試廃棄物(下水汚泥,都市ゴミ焼却灰)の性状によってガラス質から結晶質まで変化する。一般に結晶質スラグの方が,曲ゲ強度,ビッカーズ硬度は高い。 2.供試廃棄物の調質によって結晶質スラグを作成する場合,核形成剤となるFe_2O_3含有量が20%以上になると,融液の冷却方法が水冷であっても結晶化が進行する。また,供試廃棄物中のFe_2O_3含有量が10%以下であっても,CaO含有量が高くなると結晶化は進行する。 3.結晶質スラグの強度は折出結晶鉱物中のSiO_2含有量に左右される。CaO含有量が多い廃棄物は結晶化しやすいが,強度は弱い。従って,スラグの強度を高めるには,廃棄物中のSiO_2を結晶鉱物中に折出させねばならない。 4.スラグの化学的耐久性の向上には,スラグの結晶化が極めて有効である。また,結晶質の方がガラス質に対し重金属類の溶出に安全である。 一方,環境条件としては,ガラスは酸に強いと云われているが,結晶質スラグは強アルカリには強いが,強酸性(PH=1以下)には弱い事が判明した。 また,パイロットプラント実験で得た水砕スラグを用い,スラグの再資源化について,骨材としての利用を検討した。 インターロッキングブロック,透水性板,雨水まずとしての利用は非常に有効であった。
|
Research Products
(4 results)
-
[Publications] 桃井 清至: "下水汚泥の溶融特性と結晶化に関する研究" 環境技術. 20,7号. 445-450 (1991)
-
[Publications] 桃井 清至: "下水汚泥溶融処理技術と建設資材化の課題" 再生と利用. 57. 17-24 (1992)
-
[Publications] 清水 洽: "下水汚泥の溶融,再資源化" PPM. 24,2号. 35-46 (1993)
-
[Publications] 清水 洽: "汚泥溶融スラグの骨材利用" 骨材資源. 93. 1-6 (1992)