1992 Fiscal Year Annual Research Report
レーザー誘起キャピラリー振動法によるCZEの高感度検出と超微量生体関連物質の分析
Project/Area Number |
03555161
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
澤田 嗣郎 東京大学, 工学部, 教授 (90011105)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野上 太郎 (株)日立製作所, 計測機器事業部科学システム第二設計部, 部長
原田 明 東京大学, 工学部, 助手 (90222231)
大久保 明 東京大学, 農学部, 助教授 (20111479)
松井 とも子 東京大学, 工学部, 助手 (20092330)
北森 武彦 東京大学, 工学部, 助教授 (60214821)
|
Keywords | レーザー / キャピラリー電気泳動法 / 検出器 / 超微量分析 / 核酸 / 光熱変換効果 |
Research Abstract |
超微小量試料に含まれる超微量成分の分離法としてキャピラリーゾーン電気泳動法(CZE)が開発されているが、分離された超微量成分をキャピラリー内で高感度且つ汎用的に検出する検出法はない。我々は、キャピラリーにレーザーを照射すると弦の振動と同様な力学的振動(レーザー誘起キャピラリー振動:CVL)が起こることを示し、キャピラリー内の超微量物質を超高感度に分析できることを実証した(Anal.Chem.,62,1676(1990))。本研究ではCVIを検出とする新たなCZEを設計・試作する。本研究課題の第2年度(平成4年度)では、試作したCZE/CVL装置を更に高性能化するため、前年度の研究成果をもとに最適化を図った。 1)キャピラリーの長さや共振周波数等CVLの信号発生条件を最適化し、主たる雑音要因を特定し、(床振動やCZE分離電流による電磁誘導等)、対策を講じた。これによって、pg〜fg、更にそれ以上の検出感度を実現できることを確認した。 2)開発した検出系をエキシマレーザー光源と組み合わせて用い、紫外域においても高感度測定ができることを確認した。特に、アミノ酸類やDNA断片は紫外域で吸収度が大きく、エキシマレーザーは有望な光源であるため、レーザー電源の安定化を図ると共に紫外光学系を整備し、検出系と適合したシステムとなるように検討した。 3)エキシマレーザー等の紫外レーザーは殆どパルス発振であるため、パルス励起光でもCVLを誘起できることを実証した。これまでの強度変調光(duty ratio 50%の断続光)による励起に比較した場合の感度特性等を検討した。 4)生体関連物質のモデル試料として、アミノ酸類やポリペプチド等を用い、10^<-17>モル程度(数10fgレベル)の試料をい検出及び定量した。
|
Research Products
(2 results)
-
[Publications] T.Odake,et al.: "Direct Detection of Laser-Induced Capillary Vibration by a Piezoelectric Transducer" Analytical Chemistry. 64. 2870-2871 (1992)
-
[Publications] T.Odake,et al.: "Detection of Laser-Induced Capillary Vibration Under Resonant Condition" Analytical Chemistry. 65. (1993)