1991 Fiscal Year Annual Research Report
キチン、キトサン及び補強材の複合化による新規医用材料の開発
Project/Area Number |
03555190
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
重政 好弘 鳥取大学, 工学部, 教授 (00032029)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
指輪 仁之 鳥取大学, 工学部, 助手 (20205884)
斎本 博之 鳥取大学, 工学部, 助教授 (20186977)
南 三郎 鳥取大学, 農学部, 助教授 (70032307)
田中 吉紀 鳥取大学, 医学部, 教授 (70029809)
松橋 皓 鳥取大学, 農学部, 教授 (00001529)
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Keywords | キチン / キトサン / 創傷治癒 / 成形加工 / 微粒子 / 乳頭管狭窄治療材 |
Research Abstract |
生体内充填材の開発として、乳頭管狭窄症治療材を取り上げ、従来のテ-タ-ポイントに代わる新しい概念を持った乳房炎、治療材の製作を検討した。キトサンの乳房炎誘発細菌への抗菌活性及び細菌攻撃の目標となる創傷部のキトサンによる治癒効果等を期待するものである。既に開発済みのキトサン糸を所定の直径、長さを持った捻糸棒とした後、CMCあるいはPVA溶液を塗布、乾燥成形したものについて、細菌侵入防止効果のin vitroで確認後、乳牛への応用を試みた。乳頭管の狭窄は改善され、乳房炎への移行はなく、乳房炎の治癒が認められたケ-スも存在した。但し、PVAコ-ティングの場合、乳房に腫脹が認められた。今後は、本補助金で入手した超微粉砕機(遠心流動化ミル、宇部興産・CF-400)により作製したキチン、キトサン微粒子を木綿、ポリエステル等の基材に複合し、成形あるいは成形した基材に微粒子懸濁液(バインダ-を含む)をコ-ティングすることにより、経済的かつ扱い易い乳頭管狭窄症治療材を開発する。 超微粉砕機(宇部興産・CF-400)並びに媒体撹拌ミルとを組み合わせることにより、キチン、キトサンを平均粒径サブミクロン以下に微粒子化することができた。 犬多形核白血球の遊走能はキチン、キトサンとも粒径が小さいほど大であり、同じ粒径ではキチンの方が遊走能は大であった。また、キチンは粒子径にかかわらず、犬多形核白血球の貧食能を示さなかったが、キトサンはZymosanと同程度の貧食能を示した。
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