1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03558013
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
中島 利誠 お茶の水女子大学, 生活科学部, 教授 (00013152)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山野 春子 お茶の水女子大学, 生活科学部, 助手 (90242338)
潮田 ひとみ 福山市立女子短期大学, 生活学科, 専任講師 (40223523)
仲西 正 お茶の水女子大学, 生活科学部, 助教授 (90198143)
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Keywords | 発汗周期 / 湿度センサー / 顕微鏡ビデオカメラ / 周波数解析 / 発汗カプセル / 1 / fゆらぎ / 1 / f^2ゆらぎ / 発汗速度 |
Research Abstract |
衣服の着用快適感を解明する上で非定常時に衣内気候の測定は重要である。非定常時に精度高く局所発汗量を測定し、また発汗波を検出するために、応答の速く、かつ視覚的にも発汗反応を観察できる顕微鏡付き新型発汗カプセルを作成した。カプセル本体部分に乾燥窒素を流入させ、測定部位の皮膚温を上昇させずに顕微鏡観察、記録できるように、光ファイバー使用のビデオ一体型顕微鏡を設置した。本体部分の形状はレンズの焦点距離、および換気速度の迅速性を考慮し、管内での気流の淀みが生じるのを防ぐために、なめらかな円管型とした。管内の温湿度変化を測定するためにVAISALA HMP133YS型温湿度センサを題いたが、湿度センサの応答を高めるため、感湿部分を改造し、気流に対して垂直に表側を向けて設置し、温度センサを湿度センサの裏側に配置し気流の影響を避けた。測定に用いた湿度センサの時定数は乾燥窒素流量50ml/min下で0.91±0.06秒であり、水蒸気となった汗が湿度センサに接触するまでの遅れ時間は0.73±0.04秒であった。この発汗カプセルを用いて非定常状態における発汗測定と観察を行った。顕微鏡観察により同期の異なる汗の拍出が認められた。発汗変動の周波数解析を行ったところ、本発汗カプセルにより発汗波の周波数による分類が可能となると同時に、発汗周期に1/fや1/f^2ゆらぎのあることが判明した。本発汗カプセルの開発により非定常時の精度高い発汗測定が可能となったため、着用快適感を衣内気候の非定常性から考察することが可能になった。
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