1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03650417
|
Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
柴山 知也 横浜国立大学, 工学部, 助教授 (40143391)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡安 章夫 横浜国立大学, 工学部, 助手 (20213994)
佐藤 慎司 横浜国立大学, 工学部, 助教授 (90170753)
|
Keywords | 底泥 / 質量輸送 / 海岸過程 |
Research Abstract |
本研究では海底に埋積した底泥が表面波や河川からの流失の作用によって再び輸送される過程の物理モデルを作成し、輸送量の定量的な予測を行なった。具体的には底質の含水比、粘着力(粘性係数)、弾性係数及び定常流速、表面波の波高、周期、水深などの外力条件を指標として輸送量の定量的予測手法を開発した。 1.定常流発生装置付き造波水路中に任意含水比の底泥を敷きつめ、定常流速、表面波の波高、周期等を変化させて実験を行い、波高の減衰、底泥の層内質量輸送を計測した。 2.底泥層を粘弾塑性体と仮定し、また水槽を粘性流体と仮定して、底泥の挙動を表わす理論解を導いた。 3.底泥の弾性係数、粘性係数を計測するための装置を開発し、含水比、ずり速度、振動周期を変化させたときのこれらの係数の変化を求めた。 4.以上の結果を基に、底泥の含水比、粘性係数、弾性係数、波の諸元を変数とし、層内質量輸送速度を算定する物理モデルを提示した。さらに物理モデルから数値シュミレーションモデルを作成し、計算結果と実験結果を比較してその有効性を検証した。 5.河口付近での波と流れの挙動を予測する数値モデルを緩勾配方程式を用いて作用した。このモデルと底泥の移動量式と組み合わせることにより、次の段階として底泥移動のシュミレーションモデルを作成することができる。
|
-
[Publications] An Ngoc Nguyem,柴山 知也,佐藤 慎司,岡安 章夫: "底泥の粘弾性特性の計測と数値モデルへの応用" 海岸工学論文集. 38. 471-475 (1991)
-
[Publications] 柴山 知也,An ngoc Nguyen: "底泥特性の周期依存性に着目したモデルとその検証" 海岸工学論文集. 39. 511-515 (1992)
-
[Publications] Tomoya Shibayama,Pun Kwok Leung: "Multi-Level Model for Hydrodynamic Circulation and Dispersion Process in Bays" Coastal Engineering in Japan. 35-1. 49-66 (1992)