1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03650447
|
Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
中村 文雄 山梨大学, 工学部, 教授 (60077203)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
出雲 義朗 国立公象徊生院, 放射線徊生, 室長 (90176248)
|
Keywords | D^2値 / R値 / 忌障行動 / 水質監視 / 生物濃縮 / LC_<50> / 農薬 |
Research Abstract |
本年度は水道水源に混入する可能性を有害性の高いと考えられる農薬の内、PCNB、ビンクロゾリン、クロロプロピレ-ト、PCPーNaの4種を選び、行動に及す効果および水中における挙動と蓄積性及び、魚毒性に関して検討した。 1.行動に及す効果:PCPーNaの濃度勾配を形成させた実験水槽にメダカを飼育しておき、混入したPCPに対しいかなる行動をとるかを測定した所、『行動域分布;D^2値』と『行動量;R値』を評価指標とするとき、PCPの0.01ppmを検出することが明らかとなった。この濃度はLC_<50>値の約1/10濃度に相当し、検出感度は高いといえる。しかしながら、0.01〜5.0ppmのPCPに3時間程度曝露することを7日間間隔及び2日間間隔で反復するとき、生物のPCPへの順応が認められ、検出感度の低下するが認められた。 2.水中での挙動と体内への吸収、毒性 LC_<50>以下〜同程度の濃度に設定した実験水槽中でのPCNB、ビンクロゾリン、クロロプロピレ-トの挙動は各々差があり、光分解、大気拡散、生物及び自己分解を受けて減少するが、その過程で生物体内への移動、蓄積がおこるが、その度合はクロロプロピレ-トが著しく大きく、実験過程での死亡要因の1つとなっているものと思われた。たゞし、蓄積量と死亡率との関係は明確にすることは出来なかった。
|