1992 Fiscal Year Annual Research Report
表面汚染菌類によるパーティクルボードの劣化と劣化防止技術の開発
Project/Area Number |
03660165
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Research Institution | Tokyo Univ. of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
福田 清春 東京農工大学, 農学部, 助教授 (60015097)
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Keywords | 表面汚染菌類 / パーティクルボード / 生物劣化 |
Research Abstract |
前年度に引き続き,表面汚染菌類によるパーティクルボードの劣化機構を明らかにすベく,またパーティクルボード保存の技術向上を図るべく実験を実施した. 実験には種々表面汚染菌類,市販および実験室にて製造したボードを用いた.これらボードの表面汚染菌類への暴露前後における状態を顕微鏡観察するとともに,質量,曲げ強度,剥離強度を測定した.また,比重や含脂率を変えてボードを製造し,表面汚染菌類への抵抗性を調べた.各種防腐防黴薬剤を接着剤へ混入した後ボードを製造したり,ボード製造後薬剤を塗布・注入処理し,表面汚染菌類に対する効果を調べた.さらに,原料チップをアセチル化したり,エーテル化した後,ボードを製造し,抗菌性を調べた. 用いた表面汚染菌類の全ては,ボードの表層で胞子を発芽させ菌糸を生じた.菌類の功撃によりボードには相当な強度減少が生じた.顕微鏡観察によると供試菌類はいずれも原料木材に分解を生じないことから,強度低下は木材と接着剤の接点で生じたか,接着剤に生じたかのどちらかであろう. ボードの比重を大きくしても,さほどに強度低下を防げなかった.樹脂率を高めると若干強度低下を防げた.また,ボード製造時に防黴剤を接着剤に混入すると強度低下を防ぐことが出来た.エーテル化やアセチル化処理は,表面汚染菌類の攻撃に対して効果に乏しいことを示した.
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