地域資源を生かした農山村活性化手法の開発

1992 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 03660230
• Research Institution: Okayama University
• Principal Investigator: 目瀬 守男 岡山大学, 農学部, 教授 (70032985)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 星野 敏 岡山大学, 大学院櫟然科学研究科, 助手 (60192738) ; 佐藤 豊信 岡山大学, 農学部, 助教授 (40144737)
• Keywords: 地域活性化 / 地域資源保全 / 農村型リゾート / 農村計画 / 参加型計画手法 / システム設計

Research Abstract

本研究は、地域資源活用の実態分析とそれを踏まえた農村地域活性化の課題、活性化メカニズムの経済理論的考察、住民主体による参加型農村計画手法システムの開発を3本の柱として、「地域資源を生かした農村活性化の手順と方法」を考察するところにある。研究の最終年度にあたる平成4年度は、以下の点を明らかにした。第1に、県内と近県で地域活性化に取り組む地域について、計画づくりの実態を調査した。2年間にわたる調査を踏まえて地域活性化のために計画づくりの枠組みとその手順について考察した。第2に、昨年度に引続き、地域資源を自然資源と文化資源とに分類し、各々について現状の利用・保全問題点を明らかにした。更に、これらの資源の保全・利用状況を説明する経済理論的モデルを用いて、その保全・利用水準アップのために課題と方策を明らかにした。第3に、従来の参加型農村計画手法の問題点(過大なニーズ出現の危険性、分析過程の不十分性、参加型手法の位置づけの曖昧性、住民サイドからみた参加過程の不連続性)を改善するために、TQC手法などを加えてた計画手法のシステム化を提案した。また、地域計画が地域システムの再編を意図する社会的な解決手順をしるしたものである点に着目し、システム設計の方法論の応用可能性を考察した。
以上のように、本年度は、基本的には昨年度の研究成果を踏まえつつも、それをより深めるための検討を行った。また、それぞれの課題に関心のある研究者との間で情報交換を行い、考察を深めた。

Research Products

• [Publications] 目瀬 守男: "地域資源の活用と農山漁村の活性化方策" 公庫月報. 平成4月1月号. 16-21 (1992)
• [Publications] 佐藤 豊信: "農山村地域資源保全・利用の政策課題" 農林業問題研究. Vol.28 No.1. 18-26 (1992)
• [Publications] 佐藤 豊信: "農村型リゾート,地域活性化シリーズ第4巻" 明文書房, 71 (1992)