1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03670390
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
角田 康典 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (80142933)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山内 広平 東北大学, 医学部, 助手 (20200579)
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Keywords | 好塩基球 / Ca / GTP結合蛋白 / 脱顆粒 / パッチクランプ |
Research Abstract |
人好塩基球を、パーコール濃度勾配法、およびエルトリエーターを用いて、白血球分画より平均85%に分離精製する技法は確立した。その、高度に精製された好塩基球に、パッチクランプ法を用いて、その細胞内を灌流し、細胞内Ca濃度〔Ca〕iと脱顆粒の関係を定量的に解析した。すなわち、顆粒放出を反映する細胞膜の容量変化は、〔Ca〕i=10μMの時、最大反応が得られた。その膜容量は、約1.8倍に増大した。この結果は、上記の刺激により、好塩基球の細胞膜に、ヒスタミン等の生理活性物質を持った顆粒膜が融合し、細胞膜の表面積が1.8倍増大した事を示している。次に〔Ca〕i=10μMの際の顆粒放出反応を100%として、各〔Ca〕iにおける顆粒放出を定量的に測定した。その結果〔Ca〕i=1μMで13%、2μMで29%5μMで87%の顆粒放出が起こる事が確認された。そして、〔Ca〕i=3.5μMでその50%の反応がおことる推定された。次に、この反応に対するGTPの結合蛋白の関与を検討するため、GTPの非加水産物であるGTP-γ-S´を100μM加え、〔Ca〕iと顆粒放出の関係を検討した。その結果、GTP-γ-S存在下では〔Ca〕i=O.1μMで10%1μMで32%2μMで133%の反応が得られた。そして〔Ca〕i=1.3μMでその50%の反応が得られると推定された。すなわち、GTP-γ-Sを加えると顆粒放出反応が33%増大し、50%反応値よりみた顆粒放出のCa感受性は、〔Ca〕i=3.5μMより、1.3μMへと低濃度側に移動した事になる。現在このGTP-γ-Sで活性化されるG蛋白が生理的な好塩基球からの顆粒放出にどの程度関与しているかどうかを検討している。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] T.Aizawa et al: "Induction of granule release by incracellular application of Ca and GTP-γ-S′ in human eosinophils" J.Allergy clin.Jmmunol.90. 789-795 (1992)
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[Publications] Y.Nitta et al: "Comparative study of exocytosis process of human basophils and eosinophils induced by intracellular application of Ca" American review of respiratory disease. 145. A566- (1992)
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[Publications] T.Aizawa et al: "Calphostin G(a novel protein kinasec inhibitor)blscks platolet-activatcing factor (PAF) induced eosinophil peroxidael(EPO)releasl through atlecting gramule membrane tusion in guinea pig eosinophils." American review of respiratory disease. 145. A294- (1992)