1993 Fiscal Year Annual Research Report
脳内カテコールアミン動態および循環動態における青斑核の役割
Project/Area Number |
03670423
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
荒木 信夫 慶應義塾大学, 医学部・内科, 助手 (70151157)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
太田 晃一 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (00203787)
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Keywords | クモ膜下出血 / 青斑核 / エルジロイ電極 / 頸部交感神経節 / カテコールアミン / microdialysis / 活動電位 |
Research Abstract |
(1)クモ膜下出血時の青斑核ニューロンの活動電位変化: 前々年度と同様にエルジロイ電極を一側青斑核に挿入・固定し、青斑核ニューロンの活動電位を連続的に記録しながら、大槽内に自家血を0.3ml注入し、実験的クモ膜下出血を作成し、その前後の青斑核ニューロンの活動の変化を検討した。クモ膜下出血作成直後に青斑核ニューロンの活動は一過性に強まったが、その後10分後より次第に活動は弱まり、40分後には青斑核ニューロンの活動電位の発射数はクモ膜下出血前の64.6+12.9%に減少した。それに比して、頸部交感神経節前線維の活動電位の発射数は10分後にクモ膜下出血前の186.9+51.4%に増加した。また、40分後には、クモ膜下出血前の368.5+146.7%に増加した。 (2)クモ膜下出血時の脳内カテコールアミン動態の連続的検討: microdialysis用プローベを同様に大脳皮質に固定し、微量検体をmicrodialysis用HPLCにて連続測定しながら、大槽内に自家血0.3mlを注入し、実験的くも膜下出血を作成し、その前後のカテコールアミン類とその代謝産物の経時的変化を検討した。今回施行しえたのは少数例ではあるが、脳内カテコールアミンはクモ膜下出血前後で有意な変化を認めなかった。
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