1991 Fiscal Year Annual Research Report
消化器癌に対するモノクロ-ナル抗体による画像診断とその改良
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03670614
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
渡辺 正 名古屋大学, 医学部, 助教授 (20144157)
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Keywords | 大腸癌 / モノクロ-ナル抗体 / 画像診断 / CEA |
Research Abstract |
大腸癌の質的画像診断をめざして,抗CEAモノクロ-ナル抗体CEA102を作製し,その大腸癌に対する特異性を確認したあと,現在まで20例の臨床応用を行った。その結果Sensitivctyは16/20(80%)と高率であったが,画像のquality,診断時間の延長等が問題点として残された。そこでまず,F(ab')_2分画を投与したところ,whole IgGでは画像を得るのに4〜5日を要したのに対し,1〜2日と短縮しえた。またこの間,抗体の力価を下げずに,Endotoxinの除去を行うよう努力し,除去した抗体による投与では,発熱などの副作用は消失した。つぎに至通投与量の検討をマウスにて行った。CEA陽性細胞の移植マウスに,10μg,50μg,100μg等の投与を行い,FCRにて画像を観察した結果,10μgでほゞ満足しうる画像を得るこてができた。これはヒトの臨床例で,抗体量として2〜3mgに相当すると考えられ,我々の従来の方法でよいと考えられた。しかしながら,標識時の試薬のpH等で標識率が低下し,それが画像として得られない原因となっていることが判明した。さらに直腸癌の局所再発の診断に,Emission CTを使用することを考え, ^<III>In的使用を行っているか,最近のテクニックの向上により,90%以上の標識率を得ることができるようになった。現在,臨床応用に鋭意とりくんでいる。また次年度は,肝転移の診断をめざし,Tcー99mの標識にも取り組む予定である。
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[Publications] Tsuyoshi Sato: "Autoradiographic Analysis of radiolabeled anti CEA monoclonal antibody CEA102 in colorectal cancer using Computed Radiography" Jpn.J.Cancer Res.(Gann). (1992)
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[Publications] 和田 喜美夫: "抗CEAモノクロ-ナル抗体を用いた大腸癌の画像診断ー第2報モノクロ-ナル抗体CEA102のwhole IgGとIgG F(ab')_2の比較" 日外会誌. (1992)
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[Publications] 村上 和之: "抗CEAモノクロ-ナル抗体を用いた大腸癌の画像診断ー第3報臨床例20例の経験" 日外会誌. (1992)