1991 Fiscal Year Annual Research Report
経中心静脈高カロリ-輪液施行下での免疫調節剤による消化管付属リンパ組織賦活の試み
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03670643
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
花上 仁 東海大学, 医学部, 助教授 (40121446)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒沢 努 大阪大学, 医学部, 助教授 (60129997)
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Keywords | 消化管廃用性萎縮 / 経中漢静脈高カロリ-輸液 / Biological Response Modifier / パイエル板 / helper / inducer T / suppressor / cytotoxic T |
Research Abstract |
本年度は消化管廃用性萎縮を惹起することなく経中心静脈高カロリ-輸液(IVH)を行う方法を開発することを目的とした。 【材料と方法】Wistar系雄性ラット(約150g)を用いた。中心静脈にカテ-テルを挿入し、IVH群:高カロリ-輸液(270Kcal/kg/日)、IVHーB群:高カロリ-輸液+Biological Response Modifier(BRM;PSK)経口投与,C群:生食水輸液(カテ-テルを維持するため)+飼料自白摂取の3群を作成した。処置開始2時間後に開腹下で末梢静脈血、胸管リンパ液、胸腺、脾、及びパイエル板を採取しリンパ球を分離した後モノクロ-ナル抗体を用いリンパ球サブセット:T、helper/inducer T(Th)、suppressor/cytotoxic T(Ts)、B細胞を検索した。 【成績】体重増加(g/2w)はIVH群5。8±4。9、IVHーB群26。5±15。8、C群53。5±24。6であった。末梢血リンパ球(PBL)及び胸管リンパ球(TDL)では各リンパ球サブセットの比率は3群間で差はなかったが絶対数ではIBH群のT、TH細胞が他の2群と比較するとPBLでは有意に多くTDLでは少なかった。胸腺リンパ球サブセットでは3群間で差はなかったが脾及びパイエル板ではIVH群のT、Th細胞比率が他の2群に比蔽し低かった。パイエル板数(個)ではIVH群が3±2とIVHーB群9±5及びC群11±7に比較し少なかった。 【結果】IVH群は体重増加が少なくパイエル板も減少し、T、Th細胞の血流からリンパ組織ならびにリンパ液への移行が抑制された。PSK経口投与は体重増加作用があり、パイエル板を増加させることによりGALTの機能低下をある程度防ぎT、Th細胞の生体内分布を正常化する効果を持つと思われた。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Hitoshi HANAUE,Akira OKUMURA,Kohsi KANNO,Tomoo TAJIMA and Toshio MITOMI: "The Effect of a ProteinーBound Polysaccharide on T Cell Subsets of Peripheral Venous Blood and Thoracic Duct Lymph" Tokai J Exp Clin Med. 16. 163-169 (1991)
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[Publications] 花上 仁,田島 知郎,三富 利夫: "経中心静脈高カロリ-輸液がもたらす消化管付属リンパ組織の機能低下と対策" 第27回消化器と免疫 研究会 プログラム・抄録. 4-4 (1992)
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[Publications] 花上 仁,田島 知郎,三富 利夫: "経中心静脈高カロリ-輸液がもたらす消化管付属リンパ組織の機能低下と対策" 消化器と免疫. 27. (1992)