1991 Fiscal Year Annual Research Report
内臓神経ブロックにおける電気刺激による疼痛発生域とその除痛効果との関連性
Project/Area Number |
03670739
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Research Institution | Kawasaki Medical School |
Principal Investigator |
藤田 喜久 川崎医科大学, 医学部, 助教授 (10144263)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遠藤 恵美子 川崎医科大学, 医学部, 助手 (90213587)
大隅 昭幸 川崎医科大学, 医学部, 講師 (90140532)
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Keywords | 癌性疼痛 / 腹腔神経叢ブロック / 神経破壊薬 / アルコ-ル / 電気刺激 |
Research Abstract |
二年間にわたる本研究の目的は上腹部臓器癌由来の疼痛に対して行われる腹腔神経叢ブロックの効果をブロック針の針先の位置および注入されたアルコ-ルの分布領域の2点から相互の関連性を明らかにすることである。前者については外側を絶縁したブロック針を特別に製作し、薬液注入前に電気的刺激を行い疼痛誘発を試み、得られる関連痛を調べることにより、後者についてはCT画像上の注入液(アルコ-ルと造影剤の混合液)の分析を行うことにより検討した。 本年度は実際にCTガイド下に腹腔神経叢ブロックを実施した6名の患者について検討し、以下の結果を得た。6名中2名で針先がretrocrural spaceにあるとき50,100Hzのテタヌス刺激により同側上背部に疼痛が誘発された。しかし1,2Hzの単刺激ではいずれの患者においても痛みを誘発することはできなかった。すなわち内臓神経においては疼痛の伝達にある種のパタ-ンがあることが推察された。またCT画像上の注入液の分析についてみるとretrocrural spaceを3ー4椎体頭側にまで拡散することが多く、それらの症例ではブロックが著効した。しかし腫瘍の伸展のために頭側への分布が妨げられた症例では、ブロックの効果が少なかった。
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Research Products
(1 results)