1993 Fiscal Year Annual Research Report
病院環境における入院患者のストレス認知に関する検討
Project/Area Number |
03671120
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Research Institution | CHIBA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
阪口 禎男 千葉大学, 看護学部, 教授 (90009754)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長友 みゆき 千葉大学, 看護学部, 教務職員 (10241978)
渡辺 秀俊 千葉大学, 工学部, 助手 (80230986)
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Keywords | 入院患者 / ストレス / 認知 / コーピング / 病室環境 / 変容 / ベット間隔 / 病棟トイレ |
Research Abstract |
■研究目的 病院に入院している患者は病気の治療のために入院前までの生活とは異なった制限された環境で過ごすことを余儀なくされている。患者によっては、このような環境の中でストレス状態を生じ、健康回復の障害になる場合もあると考えられる。初年度、昨年度にかけて"入院患者のストレス"について文献的考察を行なった上で、概念枠を設定し、入院患者がどのようなストレスの脅威に曝されているか、調査検討の結果、8要因を抽出し、その構図化を試みた。さらに対処行動について2つのパターンを明示した。また。入院中のストレスの変容についても検討し、情報の欠如,環境(人的・物理化学的)への不満がクローズアップされた。そこで、本年度は環境、とくに、多病床室におけるベッド空間について基礎的実験を試みた。 ■研究方法 4床室を想定して、車椅子、およびストレッチャーによる患者搬送時のベッド間隔について、前者は20設定、後者は15設定について、、行動解析システムおよびアンケートによる意識調査(搬送者、模擬患者への安全性について)による検討を行なった。 ■結果 車椅子の搬送は行動解析より5設定、意識調査より8設定であったが、安全性などをとくに、考慮すると5設定となり、その時の一人当たりの最小床面積は4.87m^2必要とした。一方、ストレッチャーからは9設定が同様に可能で、その時の面積は5.13m^2である。現今の医療の進歩によるME機器などの病室への搬入などのため、医療法の施行規則に記載されている4.3m^2では患者の搬送は不可能に近いものである。また、昨年度行なった、和・洋式のトイレの有効性についても整理を行ない、当分両者の設置の必要性を確認した。
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