1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03680010
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
若谷 誠宏 京都大学, ヘリオトロン核融合研究センター, 教授 (00109357)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 祐司 京都大学, ヘリオトロン核融合研究センター, 助手 (20198245)
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Keywords | 静電プラズマ乱流 / 抵抗性ドリフト波 / 抵抗性インターチェンジモード / エンストロフィー / クロス・ヘリシティ / ダイナミック・アラインメント / 二重カスケード |
Research Abstract |
静電プラズマ乱流を記述するモデル方程式系として、抵抗性ドリフト波に対する長谷川-若谷方程式を拡張して磁力線の平均曲率を考慮するようにした。この方程式系には、線形不安定性として、抵抗性ドリフト波と抵抗性インターチェンジモードが含まれている。これらの線形モードが不安定な状態を初期条件として、モデル方程式系に従って非線形モード間結合により乱流状態へ移行する場合に注目し、数値シミュレーションを行った。 本方程式系の特徴は、密度ゆらぎとポテンジャル(静電場)ゆらぎの衝突効果による位相差が考慮されていて、不安定性が自然に励起され、それによる粒子束が矛盾なく導出できる点にある。この位相差が十分に小さい極限においては、密度ゆらぎとポテンシャルゆらぎの構造が類似のものになり、波数スペクトルも差がなくなる。ところが、位相差が有限である効果が重要である場合には、密度ゆらぎはポテンシャルゆらぎに比ベて、特徴的スケールがかなり小さい構造を示すようになるが、ポテンシャルゆらぎのスケールはあまり変化がない。これを、乱流の波数スペクトルでみると、密度スペクトルは高波数領域のエネルギーが相対的に高く、逆にポテンシャルゆらぎは低波数の長波長領域のエネルギーが大きいことがわかる。また、密度ゆらぎは、ゆらぎのエンストロフィーとほぼ同一のレベルであり、これらの間にダイナミック・アラインメントが成立っていると考えられる。 これらの結果は、モデル方程式から得られるエネルギー、エンストロフィーおよびクロス・ヘリンテイの時間発展および波数スペクトルに対する解析的評価とよく対応している。結論的には、スペクトルの二重カスケードを示す例が得られた。ここで二重カスケードは、密度の順カスケードとポテンシャル(静電場)の逆カスケードを意味する。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] M.WAKATANI et al.: "Resistive drift wave and interchange turbulence in a cylindrical plasma with magnetic and velocity shear" Phys.Fluids B. 4. 1754-1765 (1992)
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[Publications] K.Watanabe et al.: "Poloidal shear Flow Effect on Ideal Interchange Instability" Nucleur Fusion. 32. 1647-1652 (1992)