1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03680018
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
坂本 雄一 東洋大学, 工学部, 教授 (70167427)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小海 秀樹 東洋大学, 工学部, 助教授 (80058099)
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Keywords | 反応性プラズマ / マイクロ波 / 真空シール密 |
Research Abstract |
平成4年度は平成3年度に準備したテスト用窓を実際の反応性プラズマで照射してその耐久性を試験することが課題である。窓の基本的な構造は、(1)NTT規格39D同軸線路;外導体内径φ39、内導体外径φ16特性インピーダンス500Ωを採用し、(2)真空シールと電磁波伝播の役割を演ずるアルミナの同軸壁に銀鑞付けを可能とするため同軸線路は無酸素銅の薄板で製作する。この窓をそのまヽで反応性プラズマを照射すると、例えば密度が10^<10>cm^<-3>程度の酸素プラズマの場合、約10時間後には無酸素銅部分が完全酸化して破損するに至る。酸素プラズマに対して化学的に安定と考えられる材質として酸化クロム(Cr_2O_3)と窒化チタン(TiN)2種類を採りあげ、これらで、プラズマに対向する壁面をコートすることヽした。 Cr_2O_3のコーティング: アルゴンと酸素の混合ガスをマイクロ波放電させ、このプラズマの存在下で、クロムをマグネトロン・スパッタリングさせ、窓のプラズマ対向壁に堆積させる。 TiNのコーティング: 窒素の高周波放電プラズマの存在化で、チタンを蒸発させ、いわゆるイオン・プレーティング法でコーティングを行なった。 耐久テストは次の手順で実施した。 (1) 2.45GHzにおける反射率と、伝送損失を測定する。 (2)1×10^<10>cm^<-3>のマイクロ波酸素プラズマ発生装置のアンテナ部にテスト窓を装置して100時間の照射テストを行なう。 (3)再び(1)と同じテストを行なう。 この結果、これら2種類のテスト用窓は、100時間の酸素プラズマテストの前後で、観察による表面変化が認められず、またマイクロ波伝送特性にも変化が見られず、予想通り、安定な窓が製作できることヽなり、特許を申請した。
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