1992 Fiscal Year Annual Research Report
高齢化時代,余暇時代における居住地の集まり生活と集まり空間システムに関する研究
Project/Area Number |
03680066
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Research Institution | Nara Women's University |
Principal Investigator |
西村 一朗 奈良女子大学, 家政学部, 教授 (30043186)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桜井 康宏 福井大学, 工学部, 助教授 (40020234)
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Keywords | 芦屋浜シーサイドタウン / 平城相楽ニュータウン / エルダー・ラウンジ / 団地自治会事務所 / 余暇生活のグループ化 |
Research Abstract |
本年度も二つのグループ(奈良と福井)で調査研究を行った。奈良グループは、二つのアプローチを試みた。一つは、「目と鼻の先」に同じ型の集会所を六つも持つ芦屋浜シーサイドタウンの高層住区において、それぞれを違うタイプのものに再構成するならば、住民の多様な「集まり要求」に応えられるのではないか、との仮説・問題意識を持ってアプローチを試みた。しかし、この居住地集会所を管理している主体の調査拒否に会い、仮説は検証されていない。しかし、私達は「調査拒否」自体が、ある意味で住民の多様な「集まり要求」の存在も暗示している、と受けとめ次の機会を考えている。もう一つは、建て替え事業がすすみ集会所にも新たに高令者用の「エルダー・ラウンジ」を設けている都市・住宅整備公団の平城相楽ニュータウンの集会所事情の聞き取り調査を行った。公団の平城第二団地集会所の横に「エルダー・ラウンジ」があり、中に入ってみたが、活発に利用されている風ではなかった。集会所の中に当団地自治会の事務所があり、以前はなかったし公団もその設置を認めていなかったので、その事情を詳しく聞く要があると感じた。これらの追求、検討は、最終年に行いたい、と考えている。一方、福井グループは、地方小都市における余暇生活のグループ化傾向を調査分析した。そして、それを受けとめる「集まり空間」として三つのレベルのもの、即ち商業ベースでのもの、公共ベースのもの、そして住民自身の共同ベースのものがあることを析出している。
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[Publications] 西村 一朗・久保 妙子・横越 香奈子: "集合住宅地における「集まり生活」と「集まり空間」に関する調査研究" 日本建築学会大会学術講演梗概集(北陸). 271-276 (1992)
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[Publications] 扇田 信,今井 範子,疋田 洋子,町田 玲子,西村 一朗: "住まいを考える" 彰国社, 121 (1992)