1992 Fiscal Year Annual Research Report
生活科の発展学習としての総合学習教材の開発・実践・評価
Project/Area Number |
03680275
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Research Institution | SCIENCE EDUCATION INSTITUTE OF OSAKA PREFECTURE |
Principal Investigator |
鳥本 昇 大阪府科学教育センター, 修研第一部・修研第一部長兼物理教室長 (40132956)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 稔 大阪青山短期大学, 教授 (00132944)
利安 義雄 大阪府科学教育センター, 研修第一部化学教室, 室長 (90125253)
西澤 悦子 大阪府科学教育センター, 研修第二部技術家庭科教室, 主任研究員 (30189279)
森本 進 大阪府科学教育センター, 修研第一部化学教室, 主任研究員 (50166435)
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Keywords | 総合学習 / 生活科 / 伝統産業 / 竹 / 葛 / 藍 / 火 / 環境 |
Research Abstract |
平成3年度につづいて、今年度は6件の教材を開発し、協力校で実践した。そのうち5件は、日本の伝統産業にみられる原理・技術を素材とた教材である。1件は、昨年校庭にみられる野草を素材として実践した生活科の延長で今年は3学年の総合学習として、同じく校庭の野草を素材とした教材を実践した。5件については、平成4年度日本理科教育学会近畿支部大会(京都大学、平成4年10月31日・土)において発表した。これらのテーマは、生活科の発展学習としての総合学習(8)ー火をテーマにしてー、同(9)ー竹を素材としてー、同(10)ー葛を素材としてー、同(11)ー環境問題を中心にしてー、同(12)ー身近な野草を素材としてーである。残る1件の藍を素材とした総合学習は、協力校における実践で満足しうる成果が得られたが、実践者の都合により、理科教育学会での発表は今回見合わせた。 以上の総合学習の実践において、筆者らはつぎの項目をねらいとした。すなわち、1.全身的活動をしながら物事に自由に挑戦し、新しい発見をしていく能力を育む。2.互いに助け合い、協力して問題を解決していく能力を育む。3.長時間継続して観察、作業、調査する能力を育む。4.物事を統一的に理解する能力を培い、総合的知識として定着させる。5.自然や人間と出会うことによる人間相互の理解を深める。6.形あるものの製作活動を通して、ものを作り上げる喜びを味わわせる。7.体験活動の課程で教科の基礎を理解させ、知識・経験の深化を図る。今年度の実践では、これらのねらいが十分に達成されたと考えている。 なお、学校における実践を行えなかったが、イグサの栽培からイグサ製品の製作までの過程は、総合学習のねらいを顕現できるよい素材であることがわかった。日本の伝統産業に素材を求め、日本の文化を体験をとおして理解させるという大きな目標が達成できたと信ずる。
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