1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03805006
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
魚住 清彦 青山学院大学, 理工学部, 教授 (20011124)
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Keywords | 超音波探針顕微鏡 / トンネル顕微鏡 / ウオ-カ- |
Research Abstract |
[1]SUTM像とSTM像との比較をするためには,試料のどの範囲を観察しているかを知る必要がある.市販のSEMに組み込め,2μm角を走査することが可能なSTMユニット(昨年度作製)により,STM像とSEM像との同時観察に成功した.試料には300℃でマイカ上に蒸着した金膜をさらに高温で焼鈍し,大きな結晶粒としたものとシリコンウエ-ハ上の電極パタ-ンなどを観察した.本ユニットを用いることにより,現在分解能が10nm程度である超音波探針顕微鏡との対応像を取ることができる. [2]原子間力顕微鏡で使用しているカンチレバ-と同様の構造をSiの異方性エッチングを利用して作製し,その根元に圧電体薄膜であるZnOスパッタ膜を形成し,共振器として作動させ,試料表面との接触を検知する方法を考案した.その結果,約300MHzにおいて共振が確認されたが像を取ることには成功していない. [3]先端に導電性ダイヤモンド(極率半径約100nm)を取り付けた直径0.5mmφのPtの根元に共振周波数10MHzの圧電帯を貼付け従来の直径1mmφのW探針を用いた場合と比較した.ダイヤモンドはWの様には変形せず,STM像も取れることが確認できた.しかし,送り込んだ高周波パルスに対して,良好なパルスエコ-の検出ができていない.原因として考えられるのは,先端にダイヤモンドとPtという異種材料が接続されているために音響インピ-ダンスの相違が影響しているか,先端のホ-ン状の形状がエッチングによるW探針のように指数関数的に変化していないという2つの理由が考えられる.後者が大きいと考えている. [4]表面吸着の影響を調べるために,ロ-ドロックで試料及び探針交換可能な超高真空STMの作製し,完成させた.超高真空中での実験は現在計画中である.
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