1992 Fiscal Year Annual Research Report
ヒノキ間伐材の作業道構造物への活用と丸太材の耐久性に関する研究
Project/Area Number |
03806024
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
岩川 治 静岡大学, 農学部, 教授 (40024533)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 滋彦 静岡大学, 農学部, 助手 (40115449)
斎藤 藤市 静岡大学, 農学部, 教授 (20022163)
古谷 士郎 静岡大学, 農学部, 助教授 (10022063)
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Keywords | 作業道 / 木構造物 / 間伐材 / 丸太の耐久性 |
Research Abstract |
平成4年2月に,静岡大学農学部上阿多古演習林内の作業道側端に,同演習林で伐採されたヒノキ間伐材を用い,木製構造物として丸太土留工のモデル試験区を作設した。このモデルの目的は,作設後の経過年数に応じて構造丸太を計画的に抜き取り,それらの丸太から試験体を作成して木材の材質としての強度測定を行い,丸太の使用年数と耐久性についてのデータを得ることにあった。 モデルの作設は,丸太が土中に埋められる深さによって耐久性が異ることを考え深さ方向に3層に埋めることとし,とくに露出材との間に耐久性を検証していく構想で計画された。 耐久性を目標として,モデル試験を継続していくためには,構造物として丸太を使用する事前に,それぞれの丸太から基準材となる材を一部づつ切り取る必要があった。これは今後の使用材との間で劣化現象の比較対象の基準値を確保しておくためである。切り取られた基準材(26本)から試験体をうるために,それぞれの丸太から核を含む25mmの厚さの板を挽き,2か月近く天然乾燥させ,最後に大型人工乾燥機で含水率を調整して試験片による基準値を作成した。 平成4年度は,これらの基準材を基にした基準値の作成に時間があてられた。このモデルから丸太を引き抜くことは,作設されてからの時間経過が短かく,本年度の対象とはならなかった。なお,平成3年度に,2年経過したヒノキ材についての検証テストが行われた。 基準値の作成は,木材の耐久性を論じる目的で多くの試験体から,ブリネルかたさ,檍圧縮強さ,曲げ強さの3つの要因についてのデータを集め統計的に処理して行われた。これらのデータは,今後の丸太の耐久性を検証していく過程で大いに貢献できるものと思われる。
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Research Products
(1 results)