1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04044096
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
柴崎 浩 京都大学, 医学部, 教授 (30037444)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LUDERS H.O. 米国クリーブランドクリニック, 神経内科, 部長
HALLETT Mark 米国国立衛生研究所(NIH), NINDS, 部長
FREUND H ーJ ドイツ, デュッセルドルフ大学・医学部, 教授
BARRETT Geof 英国ロンドン大学国立神経病院, 神経心理学, 主任研究員
間賀田 泰寛 京都大学, 医学部, 助手 (20209399)
池田 昭夫 京都大学, 医学部, 助手 (90212761)
長峯 隆 京都大学, 医学部, 助手 (10231490)
米倉 義晴 京都大学, 医学部, 助教授 (60135572)
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Keywords | 随意運動 / 運動関連脳電位 / 頭皮上分布 / 硬膜下記録 / 運動関連脳磁図 / 局所脳血流 / PET |
Research Abstract |
正常者の随意運動の中枢調節機序について、国際的協力のもとに、多面的なアプローチによって共同研究を進めた。まず電気生理学的には、研究分担者の池田を米国のクリーブランドクリニックに派遣し、同じく研究分担者のリューダース博士と共同で、てんかん患者の術前に硬膜下記録を行い、自発運動と刺激に対する反応運動との間における一次および二次運動皮質の活動状況の相違を明らかにし、さらに研究を続行中である。さらに研究分担者の英国のバレット博士と米国のポリッチュ博士を京都大学に招へいして、運動と記憶に関する脳電位の検出法、特にその多チャンネル記録と電算機による頭皮上分布の検策法を開発した。また手指の随意運動に伴う脳磁図についても、研究分担者の長峯が同じく研究分担者の米国NIHのハレット博士と連絡をとりながら、岡崎の生理学研究所と共同研究を進めている。ポジトロン断層法(PET)による局所脳血流を用いた随意運動の中枢制御に関する研究については、当研究代表者と研究分担者の米倉と間賀田が中心になって、同一被検者の脳MR画像上に血流画像を重畳する方法を開発し、ヒトの一側手指の複雑な随意運動では単純な運動に較べて、補足運動野だけでなく一次運動野でも両側性に活動が増加することを明らかにし、当研究代表者らが前に発表した電気生理学的成績を支持する成績を見いだした。さらにドイツの研究分担者フロイント教授を京都大学に招ヘいして、ヒトの歩行に関与する脳の活動部位をPETで検索し、目下そのデータを解析中である。また研究協力者の定藤を米国NIHに派遣し、同施設の研究分担者ハレット博士と共同で、PETの画像解析の開発を進めている。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 中村 政俊,小野 英明,柴崎 浩: "視標追跡運動機能の加速度特性の解析とモデル構成-小脳失調症と基底核障害の相違について-" 医用電子と生体工学. 30. 130-140 (1992)
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[Publications] SHIBASAKI, H.: "Noninvasive studies of higher brain functions related to voluntary movement in human" Biomedical Research. 13(Suppl). 1-3 (1992)
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[Publications] IKEDA, A., Luders, H.O., Burgess, R.C.and SHIBASAKI, H.: "Movement-related potentials recorded from supplementary motor area and primary motor area.Role of supplementary motor area in voluntary movements" Brain. 115. 1017-1043 (1992)
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[Publications] IKEDA, A.and SHIBASAKI, H.: "Invasive recording of movement-related cortical potentials in humans" Journal of Clinical Neurophysiology. 9. 509-520 (1992)
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[Publications] KITAMURA, J., SHIBASAKI, H., TAKAGI, A., NABESHIMA, H.and YAMAGUCHI, A.: "Enhanced negative slope of cortical potentials before sequential as compared with simultaneous extension of two fingers" Electroencephalography and clinical Neurophysiology. (1993)
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[Publications] KITAMURA, J., SHIBASAKI, H.and KONDO, T.: "Cortical slow potential is larger before isolated movement of a single finger than simultaneous movement of two fingers" Electroencephalography and clinical Neurophysiology. (1993)
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[Publications] 柴崎 浩(分担): "誘発電位-基礎から臨床応用まで-(下地垣毅編)" 西村書店,新潟, 316 (1992)