1993 Fiscal Year Annual Research Report
地域社会研究に従事する社会学者の組織化及び比較方法の開発と適用に関する研究
Project/Area Number |
04301021
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Research Institution | Tokiwa University |
Principal Investigator |
古屋野 正伍 常磐大学, 人間科学部, 教授 (50086922)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加納 弘勝 津田塾大学, 学芸学部, 教授 (20214497)
田中 重好 弘前大学, 文学部, 助教授 (50155131)
和田 清美 常磐大学, 人間化学部, 専任講師 (40211677)
柄澤 行雄 常磐大学, 人間化学部, 助教授 (70161255)
北川 隆吉 専修大学, 文学部, 教授 (10061037)
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Keywords | 地域研究 / 比較研究 / 移動 / 発展途上国 / 比較社会学 / 国際化 / 研究動向 |
Research Abstract |
本研究は、地域研究に従事する日本の社会学者を研究対象地域別に組織化し、定例及び随時の討論集会を重ね、国際比較研究方法の開発を目指して、1992年以来研究分担者が一体となって作業を進めてきた。 特に1993年度に行った研究業績は以下のとおりである。 1.日本を対象とする地域研究と外国研究との接合をはかるため、(1)福岡市において「中国社会の変容と華僑の動向」を主題とするシンポジウムを「地域分析学会」との共催の下に開催し、在日華僑の成立を促した中国の社会条件等について発表・討論を行った。また、(2)那覇市において、琉球大学のスタッフを中心とする「地域からの国際化」研究会メンバーと会合し、沖縄において国際交流に貢献度の高い民間人の活動について知見を得、今後国際活動を有効に進め得る人材とその組織を発掘調査するための方法の確立と運用の方途で合意を得た。 2.アジア社会研究会の本年度の年次研究大会を11月日本社会学会開催時に合わせて、学会大会の前日に開催し、多くの熱心な学会会員の参加を得た。全体テーマを「国際社会における移動・開発・文化」とし、午前中の自由報告では、インドとマレーシアを対象とする研究発表および討議を行った。午後の課題シンポジウムでは、主として中国、東南アジア及びアフリカの実態調査に基づき、日本研究との接点を求めて討論した。このシンポジウムでは、期待した十分な成果が得られたと思う。 3.社会学者による外国地域社会研究の研究動向を把握するため、日本社会学会の全会員を対象としてアンケート調査を実際し、1994年3月現在その集計作業を行っている。1988年に刊行した『日本人社会学者による比較地域研究の動向』の続編の意味を含めて、新しい構想の下に1994年度中に報告書を作成し、地位研究の発展に寄与する所存である。
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[Publications] Shogo Koyano: "A comparative study of Asian migrants: adjustment and identity by the India" 人間科学論究. 1. 79-92 (1993)
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[Publications] 北原 淳: "タイ研究におけるLoose Structure 概念" 東南アジア:歴史と文化. 22. 180-200 (1993)
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[Publications] 北原 淳: "共同体理論再考-共同体再評価論を手がかりに-" 秋元英一他編『市場と地域』日本経済評論社. 53-81 (1993)
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[Publications] 加納弘勝: "イスラムの都市性" 板垣雄三他編『ネットワーク論と中東社会』. -20 (1993)
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[Publications] 加納弘勝: "ヨーロツパとイスラム" 梶田孝道編『トルコ人の他文化認識とイスラム意識』. -21 (1993)
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[Publications] 柄澤行雄: "戦後日本農村変動与中国農村改革" 中日関係史学会誌. 93年4期. -15 (1994)
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[Publications] 山本英冶: "中央公論社" コメ食の民族誌. 180 (1993)
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[Publications] 佐々木 衞: "東方書店" 中国民衆の社会と分化. 263 (1993)