1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04301023
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Research Institution | Musashi University |
Principal Investigator |
藤村 正之 武蔵大学, 人文学部, 助教授 (00190067)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
芳賀 学 上智大学, 文学部, 専任講師 (40222210)
富田 英典 神戸山手女子短期大学, 教養学科, 助教授 (50221437)
牛島 千尋 城西国際大学, 人文学部, 助教授 (90245324)
小川 博司 桃山学院大学, 社会学部, 助教授 (80185511)
高橋 勇悦 東京都立大学, 都市研究所, 教授 (90014779)
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Keywords | 都市文化 / 青年文化 / 青少年 / 世代 / 友人関係 / メディア文化 / 価値意識 / 音楽文化 |
Research Abstract |
本共同研究の調査実施は、平成4年度・5年度に東京都(杉並区)・神戸市の青年たちを対象におこなわれ、平成6年度は、そのデータ解析の作業を進展させ、研究成果のとりまとめをおこなった。 1.具体的な研究作業として以下のことをおこなった。(1)データ解析の継続-分担にもとづき各自の分析作業を進め、研究会において検討した。(2)報告書の作成-(1)の作業・研究会での検討を基礎に、報告書を執筆し、同時に、報告書の成果をもとにした単行本の出版を企画・準備した。単行本は95年4月刊行予定である。(3)国際的な情報交換・交流-今回調査の結果について、95年7月ドイツで開催された国際社会学会(ISA)の青年部会にて、メンバーの芳賀、昨年度までの研究代表者の川崎が概要報告をおこなった。アジアの青年研究が討議された部会で各国研究者との情報交換をおこなった。 2.3年間の研究から「都市と世代文化」について明らかになった主要な点は以下の通りである。(1)杉並と神戸の両調査の結果の類似性が高く、ある一定の世代文化の存在が指摘できる。その類似性の形成には大都市、メディアの普及などが関与していると考えられる。(2)人間関係においては淡泊でありつつも、意識における「自分らしさ」への固執とがきわだったコントラストのもと併存しており、「自己イメージ」志向型というべき社会的態度が顕著である。(3)変化の激しいメディア装置やメディア文化の受容は柔軟であり、巧みでもある。とくに電話と音楽に関しては、他の世代と異なる享受スタイルを確立しつつあり、新しいメディア・リテラシーの獲得が指摘できる。
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[Publications] 芳賀 学: "少女たちの物語製造装置・占い" 大航海. NO.1. 67-72 (1994)
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[Publications] 富田 英典: "声のオデッセイ" 恒星社厚生閣, 160 (1994)
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[Publications] 高橋 勇悦: "都市青年の意識と行動" 恒星社厚生閣, 274 (1995)