1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04302033
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
山本 光璋 東北大学, 工学部, 教授 (40004618)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 敏博 滋賀医科大学, 教授 (50028388)
小倉 久直 京都大学, 工学部, 教授 (50025954)
井上 昌次郎 東京医科歯科大学, 医用器材研究所, 教授 (70013860)
佐藤 俊輔 大阪大学, 基礎工学部, 教授 (60014015)
武者 利光 東京理科大学, 理工学部, 教授 (70016319)
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Keywords | 1 / fゆらぎ / 心拍ゆらぎ / 単一ニューロン活動 / 数学モデル / 生体信号 / 長時間記録 / 心臓血管系 / 物理モデル |
Research Abstract |
1.これまで様々な生体信号において見い出されてきた1/fゆらぎの性質についてサーベイし、されぞのの帯城ヤ特微について理解を深めた。同時に、データの処理方法における問題点が明らかにされた。さらに、これらの現象のメカニズムを統一手に理解するために、これまで提案された物理・数学モデルの現状とそれらの重要性についての認識を新たにした。 2.これからの研究を効率的に進めるために、焦点の一つを心拍時系列に絞って、これをプロトタイプとし、その処理法、モデリング、および1/fゆらぎの生物学的な意義について集中的に議論することとした。このための共通の背景を持つために、心臓血管系の制御機構に関するサーベイを行った。この枠組みに沿って、これまで心拍時系列の解析に用いられてきた解析手法に関する批判的な検討、大域的には1/fゆらぎを呈することが知られている心臓血管系信号の状態依存性の解析、および心拍時系列解析の臨床的意義の検討等が行われた。また新たに、脳死と心拍1/fゆらぎという重要な視点が加わり、この方向でのさらなる発展が期待される。 3.神経インパルス系列、瞳孔径、活動量などにおける1/fゆらぎ現象の薬理学的、生理学的メカニズムの追究や解析に加えて、生体時系列データの長時間変動の中に、1/fゆらぎ現象が存在することを確かめるために、フリーラン下にあるネコの心拍時系列を数日間にわたって連続記録し、スペクトル解析を行った。この結果、日周性リズムが減弱した状態では、10^<-5>〜10^<-4>Hzの帯域スペクトルにおいても1/f構造が存在することが確認された。 4.1/fゆらぎの数学的な解釈やモデリングについては、1/fゆらぎの独立増分過程としての数学的記述、1/fゆらぎを呈する点過程のバイスペクトルのモデル化などが行われた。
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Research Products
(15 results)
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[Publications] Mituuaki Yamamoto: "1/f spectrum of single unit activities in mesencephalic reticular formation during prolonged REM sleep" Proceedings of 6th Annual Meeting of ASSP. 6. 179 (1992)
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[Publications] 乗松 正志: "IPEMモデルに基づき心拍スペクトル解析に関する一考察" 電気関係学会東北支部連合大学予稿集. 250 (1992)
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[Publications] 新井 英樹: "中脳網様体ニューロン活動に対するヒスタミン合成阻害効果" 電気関係学会東北支部連合大会予稿集. 251 (1992)
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[Publications] 高橋 俊光: "クラスタリング・ポアソン過程のバイスペクトル" 電気関係学会東北支部連合大学予稿集. 392 (1992)
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[Publications] 高木 宏: "心臓血管系信号ダイナミクスの状態依存性" 電気関係学会東北支部連合大会予稿集. 249 (1992)
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[Publications] Mitsuyuki Nakao: "Geometric Analysis of Cardiovascular Dynamics During Sleep and Wakefulness" Proceedings of International Conference of IEEE EMBS. 14. 471-472 (1992)
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[Publications] 乗松 正志: "IPFMモデルに基く心拍スペクトル解析について" 電子情報通信学会技術研究報告. MBE92-78. 85-90 (1992)
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[Publications] 高木 宏: "心臓血管系ダイナミクスの状態依存性" 第7回生体・生理工学シンポジウム論文集. 7. 437-440 (1992)
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[Publications] Mitsuaki Yamamoto: "Pharmacological Basis of 1/f Fluctuations of Neuronal Activities During REM Sleep" Proceedings of WFSRS Conference ¨Cellulan Consefuence of Sleep¨. (1993)
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[Publications] Mitsuaki Yamamoto: "Pharmacological and Model-based Interpretation of Neuronal Dynamics Transition during Sleep-waking Cycle" Proceedings of IMIA-IFMBE Working Conference on Biosignal Interpretation. (1993)
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[Publications] 水谷 好茂: "自然環境下における無狗束ネコの脳単一ニューロン活動の計測と解析" 計測自動制御学会論文誌. (1993)
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[Publications] 高橋 俊光: "クラスタリングポアソン過程としての脳内単一ニューロン活動とそのバイスペクトル" 電子情報通信学会論文誌. (1993)
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[Publications] Hiroyoshi Sei: "Spectral Analyses of PGO-ON Neurons During Paradoxical Sleep in Freely Moving Cats" Brain Research in press. (1993)
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[Publications] Mitsuyuki Nakao: "State-sependency of cardiovascular Dynamics during Sleep and Wakefulness" Proceedings of 2nd Workshop on Computer Analysis of Blood Pressure and Heart Rate Signals(invited). (1993)
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[Publications] Mitsuaki Yamamoto: "Robustness of 1/f Spectrum of P-P Intervals of Cat's Electrocardiogram" Proceedings of International Conference on Noise in Physical Systems and 1/f Fluctuations. (1993)