1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04304050
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
川村 佐和子 東京医科歯科大学, 医学部, 教授 (30186142)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
牛込 三和子 東京都神経科学総合研究所, 副参事研究員 (10176654)
村井 貞子 東邦大学医療技術短期大学, 看護学科, 教授 (20057623)
古川 哲雄 東京医科歯科大学, 医学部, 教授 (80134667)
山本 俊一 東京大学名誉教授, 聖路加看護大学, 教授 (00009870)
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Research Abstract |
在宅療養者に関する看護サービス上の感染予防に関して細菌学的検査を行い、感染予防対策を検討する。 在宅看護対象者23名の細菌学的検査により、1)在宅患者から院内感染由来と推測されるMRSAが検出された。2)MRSAは退院時申し送られていない部位でも発見された。3)院内感染の既往は申し送られていない事例もあった。4)在宅患者の予防的細菌学検査は極めて困難が多い。5)滅菌器具や消毒薬の供給体制がない。6)素人である家族が無菌操作を行っている。7)家庭外ケア提供者の出入りが多い。素人が多い。8)患者・家族は感染による発熱や化膿創を有している。9)患者は訪問看護婦やヘルパー派遣、入浴サービス、入院、入所を拒まれるなどの感染疎外に遭遇していることが分かった。つまり、在宅ケアの感染予防課題は1)感染源(1)-4))が不確定、2)感染経路を遮断することが困難(5)-7))、3)感染経路が複雑(6)-8))で感染疎外を生じていることであった。 そこで、感染者を疎外しない看護サービス体制をとっている機関の対策を調査し、そのあり方を米国例と比較、検討し、訪問看護婦教育用ビデオ・テープを作成する準備をした。また、日本看護科学学会および日本環境感染学会、難病看護研究会に働きかけ、本課題に関するシンポジュウムを開催してもらい、シンポジストおよび司会者として参加した。 在宅看護は医療、保健、福祉制度の改定により、従来よりも易感染性状態の人々を対象にするようになっており、感染予防はますます重要かつ緊急な研究課題になっている。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] アン・ハーディ、川村佐和子: "在宅看護の感染予防と質保証 アメリカの訪問看護会社の実践(上)" Nurse eye. 6. 30-39 (1993)
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[Publications] アン・ハーディ、川村佐和子: "在宅看護の感染予防と質保証 アメリカの訪問看護会社の実践(下)" Nurse eye. 6. 28-33 (1993)
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[Publications] 村井貞子、川村佐和子: "在宅における細菌学的環境の研究" 第14回 難病看護研究会報告集. 65-69 (1993)
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[Publications] 川村佐和子: "在宅看護と感染" 日本看護科学学会誌. 13. 36-37 (1993)
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[Publications] 川村佐和子: "在宅ケアの現状と感染予防" 第9回 日本環境感染学会総会抄録. 11. 29 (1994)
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[Publications] 川村佐和子: "筋・神経系難病の在宅看護-医療依存度が高い人々に対する看護-" 日本プランニングセンター, 262 (1994)