1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04402003
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
手嶋 政廣 東京大学, 宇宙線研究所, 助教授 (40197778)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石川 文雄 東京大学, 宇宙線研究所, 助手 (30092133)
林田 直明 東京大学, 宇宙線研究所, 助手 (50114616)
木舟 正 東京大学, 宇宙線研究所, 助教授 (40011621)
永野 元彦 東京大学, 宇宙線研究所, 教授 (00013384)
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Keywords | 宇宙線 / ニュートロン / 空気シンチレーション光 / ガンマ線 / 空気シャワー / 反射望遠鏡 / マルチアノード光電子増倍管 / 粒子加速 |
Research Abstract |
ニュートロンの崩壊時間は〜900secであり、エネルギーガ10^<18>eVになるとその崩壊長は10kpcとなる。銀河内の宇宙線源からの高エネルギーニュートロンの探索が本研究の目的である。 本研究では、30゚×20゚の視野をもつシンチレーション望遠鏡を製作し、シャワー粒子により励起された大気中の窒素分子、酸素分子から放出される大気シンチレーション光を精度良く測定する。この方法では、衝突パラメータ30km以内で視野内を通過する10^<17>eV〜10^<19>eV宇宙線の到来方向を〜0.2゚の決定精度で観測でき、点源探索に非常に有利である。 明野観測所において、空のバックグランド光の波長スペクトルをフォトンカウンティング法により実測した。300nm〜600nm領域でのバックグランド光の強度は、天頂方向で2000photons m^<-2>sr^<-1>ns^<-1>であり、夜光と同程度の人工光をかぶっていることがわかった。しかし、シンチレーション光の波長領域(300nm-400nm)のバックグランドは低く、光化学フィルターUGIを使うことによりバックグランド光を1/10に激減することができ、AGASA(100km^2アレイ)との連動が可能であることを確認した。 2台の固定型反射望遠鏡の設計製作をおこなった。シミュレーション計算及びさまざまな条件を考慮し、口径1.5mの反射鏡に決定した。この反射鏡は4枚の扇型セグメントミラーからなる。 データ収集装置の基本設計はほぼ終り、アナログ回路の試作を行なった、また、オンラインシステムに関しては、リアルタイムOSVxWorks(VME)とサンワークステーションとの高速通信ソフトウェアーの開発を行なった。
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[Publications] N.Chiba et al.: "Possible Evidence for ≧ 10GeV Neutrons Associated with The Solar Flare of 4 June 1991," Astroparticle Phys.1. 27-32 (1992)
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[Publications] M.Teshima et al.: "Telescope Array for Advanced Studies of Cosmic Rays at The Highest and TeV Energies," Mucl.Phys.B(Proc.Suppl). 28B. 169-175 (1992)
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[Publications] N.Chiba et.al.: "Akeno Giant Air Shower Array(AGASA)covering 100kmX^2 area," Nucl.Inst.and Meth.A311. 338-349 (1992)
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[Publications] M.Nagano et al.: "Energy Spectrum of Primary Cosmic RayS above 10X^<17>eV Determined from The Extensive Air Shower Experiment at Akeno," J.Phys.G:Nucl.Phys.18. 423-442 (1992)