1993 Fiscal Year Annual Research Report
肝門部胆管癌手術の根治性および安全性を高めるための基礎的および臨床的研究
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04404050
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
二村 雄次 名古屋大学, 医学部, 教授 (80126888)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮地 正彦 名古屋大学, 医学部, 助手 (80242874)
梛野 正人 名古屋大学, 医学部, 助手 (20237564)
近藤 哲 名古屋大学, 医学部, 講師 (30215454)
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Keywords | 肝門部胆管癌 / 術後肝不全 / 肝虚血 / xanthine oxidase / histo chemistry / 虚血再潅流障害 |
Research Abstract |
1.虚血臓器内でのxanthine oxidase活性の変化。 ラットの各組織でのxanthine oxidase活性は小腸で肝の5倍、肺、腎、血管内皮細胞では肝での活性とほぼ同じであった。このように他臓器障害(MOF)時に障害され易い臓器ではxanthine oxidase活性が高いことが示唆された。肝においては3時間の虚血によりxanthine oxidase活性は2倍に増加した。小腸粘膜では1時間の虚血でその活性は4倍に、血管内皮細胞でも4倍に増加した。この結果はxanthine oxidase活性の高い組織ではxanthine dehydrogenaseからxanthine oxidaseへの変換が迅速に起こることを示している。 2.小腸の虚血障害が肝機能に及ぼす影響。 ラットにおいて15分間の小腸虚血を作成し、再潅流させ、その90分後に肝機能を測定すると、GOT,GPTは有意に増加した。しかし開腹のみではこのような変化は認められなかった。以上から小腸の微小循環障害が肝機能に影響することが示唆された。 3.小腸虚血による細菌のtranslocation。 ラットにおいて1時間の小腸虚血を作成し、再潅流直後に門脈血を採取、培養した。その細菌陽性率は67%と高かったが、SOD前投与によりそれは20%に減少した。
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