1993 Fiscal Year Annual Research Report
道徳的および価値的判断における不完全情報への対処に関する比較文化研究
Project/Area Number |
04451029
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Research Institution | Shirayuri College |
Principal Investigator |
東 洋 白百合女子大学, 文学部, 教授 (60012548)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
唐澤 真弓 白百合女子大学, 文学部, 助手 (60255940)
吉岡 昌紀 清泉女子大学, 文学部, 専任講師 (20220593)
宮下 孝広 白百合女子大学, 文学部, 助教授 (00190778)
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Keywords | シナリオ完成法 / 道徳的判断 / 意図の判断 / 行動の異常性 / 文化比較 |
Research Abstract |
研究方法として、TAT及び文章完成法をモデルとして独自のシナリオ完成法を考案した。これは人間関係を述べた簡単な一文を与え、その前後に文を補って、一つのまとまった話にすることを求める方法である。被験者は文章を作成した後、それにしたがって、いくつかの質問項目に答える。この反応の分析により、不確定場面における道徳的判断及び意図の判断が同時に測定されるようになっている。6つのテーマについて、日本及び米国の男女学生60名に面接調査を行い、その反応を記録し、予備コーディングをおこなった。その結果にもとづき、コーディングの手引きを作成し、平成6年3月1日現在、米国のデータの大部分と、日本の20ケースほどのコーディングを完了した。年度内にコーディング手法の日米間の調整をおこない、日米間の比較をおこなう。現在までの結果では、感情的内容が明示されているもの、暗示されているもの共に日本の方が多かった。 これと平行して、「尊敬できる人の条件」20項目を作成し、これをどのくらい重要と考えるかを4段階で評定させた。この結果についても、現在分析を進めている。 なお、唐澤の担当する行動の異常性の概念をめぐっての調査はすでにデータ集めを終わり、日米比較をおこなっている。
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